No.3-9 選ばれし者だけが“好きな仕事”に就けるなら、それになる!
「好きな仕事に就けるのは、ほんの一握りの人間だけ」。
親からはそう言われ、諦めて就職しなさい、と連日のお説教が続きました。就職活動をしたのは、たった数ヶ月。そこでうまくいかなかったからといって、好きなことを諦めなきゃいけない理由が、わからなかった。
だって、人生はその何十倍もあるのに。
長い人生のなかの、爪の先ほどの僅かな時間で見た現実は、確かに厳しかった。だけど、それによって妥協してしまえるほど、私の「好き」は軽くもなかった。もう、私の人生にしっかり根を張りつつあったから。
親が言うように、好きな仕事に就けるのが「ほんの一握りの人間」なのだとしたら……私はそれになる、そう思った。私はそこに入れる、そう疑いもしなかった。
昔から、根拠のない自信のある人、でした。無駄に自信満々で、自分は人とは違ったことができる、って漠然と、でも確信的に、思ってた。
でも、私にとっては、根拠のない自信ほど、確か。
このときも、それがあったので、親に熱弁を振るったのですが…。失笑にも似た笑いのあと、私の熱いトークも空しく、あっさり流されました(笑)。
それでも、私にとって、どうしても編集の仕事じゃなきゃダメだった。それ以外の仕事なんて、する意味がない、と思ってました。
理由なんてないし、そんなのどうだっていい。好きなものは好き、嫌なものは嫌、ただそれだけ。
その意志は、巨岩のごとく、頑としてそこに居座り、微動だにしなかった。
そして、話し合いの結果、親から“ある条件”が提示されたのです。
「半年以内に、希望の仕事が見つからなかったら、どこでもいいから就職しなさい」。
継続していた学生時代からのアルバイトと並行して、大学にいたときにはなかったガツガツさで就職活動を開始しました。