No.3-8 妥協と諦め、20歳には早すぎる
短大入学後は、新聞・雑誌・広告・放送4メディアの基本を1回生のときに、2回生からは各々自分の進みたいメディアのゼミを選択し、より専門的な勉強を座学と実技で学びました。
現場で働いてきた先生方の話しはリアルだったし、もうすぐ自分もそこへ足を踏み入れるんだなって思ったら、それだけでお腹いっぱい、って感じだった。
無知、とは、ある種幸せなものです。
この業界の就職事情も、世間一般の就職事情すら知らず…。当時の私は、専門的なことを学んだら普通にその業界に就職できるって、能天気なまでに信じていたのです。
ところが、学生課の求人コーナーに提示されるのは、一般の中小企業の求人票ばかり。マスコミ業界からの求人なんて、数えるほどしかありませんでした。
そのとき初めて、経験もスキルもない新卒を雇ってくれる会社が少ない業界だということを、知ったのです。
さらに追い打ちをかけるように、時代は就職難真っ盛り。何百人という生徒数からすれば、ほぼ1/3が他業種へはじき出されるような現状でした。
どの求人票を見てもピンとこず、時間だけが過ぎていく。
妥協はやむを得ん、と就職を決めていく周りの友人たちのなかにあっても、私は一人だけ就職先が決まらないまま卒業の日を迎えることになったのです。
妥協も諦めも、わたしは嫌だった。妥協して就職することの意味も見いだせなかったし。
何より、20歳の小娘には、妥協も諦めも、まだまだ早い、って思ってた。