いよいよ、
「競技かるた大会」に参加する日がやってきた。
自分の高校からは10名ほどが参加した。
私としのぶちゃん以外の生徒は
もはや「古典の点数UP」が目当てだった。
茶髪にルーズソックス。
「ねーねー、ひゃくにんいっしゅって
とりあえず、読まれたとおりに取ればいいんでしょお~??」
「ん~?まぁ、とりあえず座ってればいいんじゃな~い?」
「こいつら、マジでなめとんのかっ」
百人一首のひゃくの字もわからない人たちに
嘲笑いされているようでとても気分が悪かった。
いくら点数が欲しくても
最低限の「マナー」をもって参加して欲しかった。
仮にも我々の学校は
都内でも優秀な部類に相当する高校なのだから。
そんな私も
百人一首「部」が他校に存在するとわかると
「ぶ、部活があるの?
・・・えっ?なに?
この人たち、百人一首に命かけてるわけ??」
と、心のどこかで腹がよじれるのであった。
そして足首にはクシュクシュのソックスが
巻き付いてあるのであった。