不倫おとこについて不思議に思うことがあります。
彼女に贈る花束を買うついでに、時々わたしに花を一輪だけ買ってくることです。罪滅ぼしのためかもしれません。
わたしが仕事から帰ると、リビングテーブルの上にラッピングされたままの花が一輪置いてあると、その日はどこかへ行って帰らないという印です。
買った花の内訳は、ご多分に漏れず領収書でわかります。どこまでも手抜かりのある不倫おとこです。
彼女にはたくさんの花の束を贈り、わたしには花一輪です。自分の家はここであるのに何処へ行くとも告げず、メモ書きの代わりの花一輪。あんまりです。
つづく