前走で1番人気にも拘らず4着以下に敗れた馬は人気を落とす傾向にあるが、買うべきなのか迷ってしまう。逆に、前走で2桁人気だったが3着以内に入った馬はなんとなく買いたくなってしまう。この葛藤を解決すべく、今回は前走人気・着順にスポットを当てて、高回収率のファクターを探っていきたい。なお、統計を取るのに3ヶ月を要した・・・。

対象は2015/1/1〜2019/12/31の障害以外の重賞レース(3着以内に同着があったレースを除く)。1〜8番人気の前走人気・着順を調べ、回収率を検証した。ただし、前走1着が6頭以上いた場合のレースを除き(全体の8.0%)、前走が海外レースだった日本馬は2走前を参照する。



【前走着順】

まずは、前走着順が良かった馬と悪かった馬、どちらが回収率が高いのか検証する。


・前走4〜6着の単勝回収率が高い。しかし、特に複勝回収率が高いわけではない。

・前走10着以下の回収率は特に低い。



【前走人気と着順】

前走で人気より着順が良かった馬と悪かった馬、どちらが回収率が高いのか検証した。前走人気-着順の数値別に表しており、数値がプラスなら人気より着順が良く、数値がマイナスなら人気より着順が悪いということだ。


・はっきりとした傾向は見られないものの、人気より着順が良かった馬は回収率80%を切っている。

前走人気-着順が9以上のとき回収率が高い。つまり、10番人気1着や15番人気3着のような馬だ。ただし、数が少なく、見かける機会が少ない。




人気より着順が悪かった馬は、良かった馬と比べて若干回収率が高い。

人気-着順が-6以下のとき回収率が高い。つまり、1番人気7着や3番人気12着のような馬だ。 ただし、前走10着以下は回収率が低いことも同時に考慮する必要がある。



【前走人気ごとの着順別回収率】


前走1番人気のとき、全体的に回収率が高い。特に、7着以下の回収率が高い。ただし、このデータは重賞かつ前走1着人気が6頭以上のレースを除いた場合なので注意。



前走2・3番人気のとき、4〜6着10着以下の回収率が高く、それ以外は軒並み回収率が低い。



前走4〜6番人気のとき、1〜5着の回収率が高く、6着以下の回収率が若干低い。



前走7〜9着のとき、4〜9着の回収率が高く、それ以外は軒並み回収率が低い。



前走10〜18番人気のとき、1〜2着の回収率が高く、7着以下の回収率が低い



【まとめ】

○前走着順

・前走4〜6着の単勝回収率が高い。しかし、特に複勝回収率が高いわけではない。

・前走10着以下の回収率が低い。


○前走人気-着順

人気より着順が良かった馬は回収率80%を切っている。人気より着順が悪かった馬は、若干回収率が高い。

人気-着順が9以上のとき回収率が高い。

人気-着順が-6以下のとき回収率が高い。


○前走人気ごとの着順別回収率

前走1番人気のとき、全体的に回収率が高い。特に、7着以下のときの回収率が高い。

前走2・3番人気のとき、4〜6着10着以下の回収率が高く、それ以外は軒並み回収率が低い。

前走4〜6番人気のとき、1〜5着の回収率が高く、6着以下の回収率が若干低い。

前走7〜9着のとき、4〜9着の回収率が高く、それ以外は軒並み回収率が低い。

前走10〜18番人気のとき、1〜2着の回収率が高く、7着以下の回収率が低い。


以上のことを踏まえ、条件評価に新たな項目を追加する。

・前走1番人気かつ6着以上 → +1
・前走1番人気かつ7着以下 → +2

・前走2・3番人気かつ4〜6着・10着以下+1

・前走4〜6番人気かつ1〜5着+1

・前走7〜9番人気かつ4〜9着+1
・前走7〜9番人気かつ1〜3着・10着以下-1

・前走10番人気かつ1・2着+1
・前走10番人気かつ7着以下-1


以上!次は前走着差についても検証するので、お楽しみに。