100聞の二。

「人に何かを教える」ということ。


勉学等を除き、何かを人に教える必要のある人間は、
教える事で自らに何らかの見返りがあることが多いですよね。

では、教えるべきことを理解している貴方が、
何を教われば良いのかすらわからない人に対し、
どのように伝えていくべきかを、まずは考えてみましょう。


「やってみせて、言って聞かせて、やらせてみて、 ほめてやらねば人は動かじ。」

これは、山本五十六元帥海軍大将の残した言葉の一つですね。

じつは続きがありまして、

「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。」
「やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」


つまり、「言っただろ?」なんて言ってるような状態では、
人は育ちませんよと。

最初の一文は「人を動かす」ということを述べているに過ぎず、
それだけでは不十分で、育つことは難しいし、実ることも決して簡単ではないんです。


私が、新人トレーニングや部下に新しい何かを教える際に
必ず言っていることがあります。


「最初から上手くやろうと思わなくていいよ。」


初めから何でもこなせる人もいるでしょう。
でも、殆どの人は初めから「本領発揮」なんて出来ないもんですから。
一生懸命実行し、つまづいて、そこから考えて、工夫をする。

いつの日か、その人が教える側になった時に、
失敗談や苦労して導き出した工夫なんかを交えながら、
トレーニングをするのではないでしょうか。


合鍵を作りにいく時には必ず「マスターキー」を持っていきますよね。
その方が作られる合鍵の精度が上がるからです。
それでも鍵屋さんは必ずこう言います・・・

「試してみて、開かなかったら、また持ってきてくださいね。もう一度みて直しますので。」




教える方がそこから教わることって多いんです。



試されているのは貴方のトレーナーとしての資質です。
いやぁ、大変です。


100聞のイチ。


仕事をしてるとさ、「あいつは使えないやつだ!」なんていう人いますよね。
まぁ、私もそんな事を言っていたひとりだったんだけど・・・。

その頃私は、小さなお店で店長として、何人かのアルバイトと一緒に働いていて・・・


言われなくても出来る人。

何事にも一生懸命な人。

遅刻ばかりする人。

気が利く人。

びくびくしてる人。

あと、使えない人。


周りの人をそんな風にカテゴライズしていました。


しばらくのあいだ、
スタッフのトレーニングが上手くいかないことが続き、
ふと、「あいつ・・・全く使えないな。」と偉そうに思っていました。
その人がミスしたら、「やっぱりね」みたいに。


つまり、仕事が出来ないって事をその人のせいにしてた。


で、何をしたかっていうと、「使えない」の反対の「使える」人を集めよう!と、
使えない人を辞めさせ、新しく募集をかけ、使えると思える人を採用したりしました。

でも、売上もパッとしないし、一向に思った通りにお店作りがいかない。
店長である自分はいつもスタッフを見ているし、
何かあったら休みでも電話しろ!って言ってあるし、
やる事は指示してるし、

・・・なんでコイツら使えないんだろう?って、しばらくそんな繰り返し。
じぶんが3人いればいいのに・・・とまで考える始末。


・・・・突然、


自分が子供の頃、姉との口喧嘩中に「バカって言うやつが、バカ」って、
言われてたのを、なぜか急に思い出した。


で、「本当に使えないのは・・・自分だ・・・。」ということに気がついたんです。


店長やマネージャーというのは人を使うことが仕事。
その人が自分の部下を「使えない」と腐すのは、
自らの無能さをひけらかすのも同然。

チームを形成するメンバーの良い部分を的確に見抜き、
バックアップし続けることで成長を助け、
その長所に見合った役割分担をする。

・・・それが本来すべき自分の仕事だったのに。

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私は野球が好きなので、野球に置き換えて話をしますね。

監督が、「A選手は、とても力が弱いから試合では到底使えない。」
と簡単に考えてしまっては、いつまでたってもチームの戦力を整えることはできない。
つまり、結果を出せず「ダメ監督」なんて言われたりすると。

諦めずに、「A選手は、とても力が弱いけど・・・実は足がとても速い!」
ということを見抜き、足が速いことが活きる「一番バッターにしよう!」と
決断が出来る人が監督として評価をされる。

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このことに気付いてからの仕事は非常にやり易くなりましたよ。
自分も含め、スタッフ全員がそれぞれの強みを活かして働くのですから。


「あいつは使えないって言うやつが、一番使えない」


「バカって言うやつが、バカ」です、時々思い出してください。
Kofi A. Annan, the United Nations Secretary-General, in his opening remarks got it right when he said, “In Africa, it is said that when an old man dies, a library disappears. The proverb may vary among continents, but its meaning is equally true in any culture. Older persons are intermediaries between the past, and the present and the future. Their wisdom and experience form a veritable lifeline in society.

「一人の老人の死とは、一つの図書館がなくなるということ」、
1999年のマドリッドの会議の演説で、当時の国連事務総長アナン氏が話したものです。
“古くから伝わることわざ等は国によって違うものですが、
それらの持つ意味はどのような文化においても等しい。
彼らは過去と未来の仲介者で、その知恵と経験は社会においての頼みの綱である”と。


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人生は、ただ何となく過ごすには、あまりに儚い。

出来る事なら、自らが多くの事を経験しそれを活かして生きていきたいものですが、

ほかの人が経験し感じたものが、自分の人生観を変える、

私は、そんな「百聞が一見に勝るような言葉」が世の中にはあると信じています。

そんな「あなたの百聞のひとかけら」になることが出来たらいいなぁ、

という気持ちを込めて、言葉をここに残していこうと思っています。