あたし基本、苦労性。

困難を選ぶクセがある。

自ら迷路に足を踏み入れる。

いつも"簡単"で"単純な"コトを

難しくして考える。


それに疲れて肩がこったら

動きたくなくなって

自然が恋しくなって

寝ころびたくなって

過去に還りたくなって

あの人やあの子に会いたくなって

唄を唄ってみたりする。


そんなくだりから

自己のやりきれない気持ちが

唄になることが多かったりする。



最近気付いたコトがあります。

それは1つのコトではなく

とてもたくさんのコトでした。


そいつらはものすごくシンプルで

そこいらの子どもたちだって知っているような

今更説明するのも恥ずかしいような

それでいて譲ることは断じてしてはいけないコトのような

偉大なモノでした。



『あぁ、なんだ。ここでこう繋がってんじゃん。』


ひっちゃかっちゃに絡んでもう二度と外れないと思っていた頑丈な鎖は

解いてみれば一本の、色も形も大きさにも統一性のない"か弱い糸"。


取れなくなった指輪がせっけんの泡でいともたやすくスルリと抜け落ちるように

本当の宝の在りかは地図になんて示されちゃいないんだということ。



…苦労性め。

もう迷宮入りしてるじゃないか。


こうやって迷路をわたわた泳いでる。

いつもあたしはココで『一人なんだ』と思う。


そして気付いた。

あたしの迷路には…

天井がなかった。


やみくもにどうにかして進もうと

前や後ろばかり見てたから気付けなかったみたい。


見上げたら空が広がってて。

風が吹いていて。

そして燃える"太陽"があった。


"太陽"を、見つけた。

"迷路"と言う名の、"深い暗い海の底"から。


…"海の底"?

…どうりで苦しかったワケだ。

あたし息継ぎうまくないもん。


…ってかそれ以前に海面どこだ。


太陽を目指して必死でもがいたら

息が切れて死にそうになった。

体が動かなくなって、それでもなお太陽を見上げていたら

温かい空気が鼻をくすぐった。


息が出来た。

その瞬間、この目がとらえたモノ。


みんなが笑っている。

こっちみて何か言ってる。

微笑みながら手を伸ばしてくる。

はにかんで握手を交わす。


一人きりだと思っていたあたしは

嬉しくて嬉しくて

グシャグシャな顔で

声をあげて泣いた。







…こうやって生まれた命。

何度だってやり直せる気持ち。

重ね重ねてたどり着いた今日の日。

いつ消えるかもわからないけど、たった今、確実に灯る希望の火。



もし明日疲れて肩がこったら

動きたくなくなって

自然が恋しくなって

寝ころびたくなって

過去に還りたくなって

あの人やあの子に会いたくなるような日に出逢ったら。


また、唄を唄ってみたりする。



そんなくだりから

きっと今度はもっと

上手に唄える気がするよ。