午前10時

姉から病院へ着いたとLINEが入る。

姉はラウンジで待機だ。

私は弾性ストッキングを履き、病衣を着替える。

そのタイミングで上の下着は外し、

体全体をウエットシートで拭いた。

しばらくシャワー浴びられないもんね。

髪はボブの長さなので、後ろで1本に縛る。



午前11時。

看護師さんが病室を訪れ、

『前の手術が終わりましたので、手術室へ

向かいましょう。』

と言った。

ついにきたか‥。

ラウンジで待つ姉に声を掛けに行く。

『今から手術だよ。一緒に手術室前まで来る?』

と聞くと

『行かない。』

との返答。冷たいわー‥。

姉が手術受ける時、絶対に私も同じ対応する‼︎

と心に決めて、看護師さんと一緒に

手術室まで点滴を従え歩いて向かった。



どこをどう歩いたのか全く覚えていないけれど

手術室前に着く。

看護師さんと私は手術室前で手指消毒。

ヘアキャップを被り、ドアが開く。

中へ入り、看護師さんが私の名前等を伝え、

病棟看護師さんとは、そこでお別れ。

目の前から病棟看護師さんが居なくなると

その先に前日に会った手術室看護師さんがいた。

目元がニコッと笑ったけれど、私は反応出来ず。

左手には女性の看護師さん。

手術台の奥に2人の先生。

手前はイケメン主治医。

イケメン主治医も私と目が会うと

ニコッと笑って軽く頭を下げた。

私はやはり緊張でガチガチに固まって直立不動‥。

男性看護師さんに手術台に上がる様言われ

シングルベットの半分位の幅の手術台に上がる。

結構高さがあり、滑り込む様に上がったので

私の身長から考えると80センチ位かな。

手術台に上がると直ぐに

病衣の上を脱ぐ様に指示される。

前は女性看護師さんに布で覆い隠して貰い

後ろからは男性看護師さんに隠して貰い、

気遣って貰いながら上衣を脱ぐ。

気遣って貰っているけど、隠されてる方が

恥ずかしい気がした。

記憶がなくなったら全て見られるだろうし、ね。



左側を向いて体が丸くなる形で横になる。

女性看護師さんが、前から体が動かない様に

覆い被さる様に支えてくれた。

神経ブロック注射を背中に刺され、

それから硬膜外麻酔。

麻酔科の先生は女性だ。

痛い時は言葉で伝えるか手を上げてくださいと

言われるが、

痛い感覚はないけれど‥

モゾモゾ嫌な感じが

いつまでもいつまでもしていて‥。

怖くて私も少し動きそうになったり‥。

モゾモゾされると、

いきなり痛くなるんじゃないかと怖かった。

目を強く瞑って我慢していたけれど、

余りにその時間が長くて、恐怖で涙が出てくる。

それに男性看護師さんが気付き、

『汗、拭きますね。』

と涙を拭いてくれた。

涙ですよ、涙。

と心の中で突っ込みながらも、優しさに感動。

でも、怖すぎて何も反応出来なかった。

それからもしばらくモゾモゾは続き、

恐怖で涙が溢れ‥をしていたら

硬膜外麻酔の途中で記憶がなくなった‥。