松本秋桜は、今アメリカにいる。
日本には、大好きな人でもあり親友の大野翔がいる。
私は、彼と月に一度は必ず文通をしている。内容は、学校の話とか、お互いの近況である。
でも、私は今ときめいてしまう人がアメリカにいる。翔と離れて1年と半分。最初、日本人学校に来て友達もいないし、寂しい思いをしていた。そんなとき、あの人が声をかけてくれた。
「秋桜さんですね?僕は、二宮 雅紀(にのみや まさき)です。このクラスの学級委員をつとめています。なれない所で辛い気持ちは、最初は誰でもあります。でも、みんな仲間のおかげでだんだん、心を開いて来ました。秋桜もなれると良いですね。」
翔君…。
こんな温かい気持ち日本に置いてきたものだと思ってた。
アメリカにも翔みたいな優しい人はいるんだな。
「…雅紀君。…ありがとう。わっ私頑張ります。」
「はい!ゆっくりで良いです。頑張って下さい!」
どうしよぅ。胸がドキドキする。翔…翔…。ごめんなさい。
それから、1年と半分。
私達は、アメリカでの親友とも言えるほどの仲になっていた。
実は、昨日…。
「…秋桜。その。あの。ぼっ僕と付き合ってくれないかな?恋人になって下さい。」
雅紀君!?
えっ!?
「わっ私で良いの?雅紀君みたいな優しい人には私なんかより、その…ふさわしい人いるんじゃないかな?」
「えっ…良いってことですか?全然、僕なんていい人じゃないのに。ありがとう。宜しく。」
「…う…ん。こちらこそ宜しくお願いいたします。」
翔…ごめんなさい。
今日であなたへの思いを捨てます。
私が、翔も雅紀君も好きなんじゃ2人に迷惑だし、、、私は雅紀君と恋人になる。
俺大野翔は、最近アメリカに行った大好きな奴の手紙を抱き締めている。
俺はたまに悔やむ時がある。
なんであの時好きだって素直に言えなかったんだろう。
って。
アイツ、元気にしてるかな?もりかして、アメリカでモテまくってたりして…。
たっ大変じゃないか。
そんなことが本当にあったら…。
今は、1年生が終わる終業式。明日から春休み。秋桜と離れて1年と半分。今年の秋帰ってくる。そしたら、遊園地の観覧車…海…色々デートして告白するんだ。
と、俺は浮かれていた。
終業式中であったのに。
周りにいた人間は、ニタニタしてコイツ気持ちわり…って思ってたかもしれないが、別に関係ない。
「あっ母さん。ただいま。」
「…翔!当たったわよ。アメリカの二泊三日旅行。秋桜ちゃんにやっと会えるわね。良かったね、翔。」
えっ?
秋桜に会えるのか?
秋桜待ってろ!
そして、翔はアメリカのカルフォルニアに着いた。
「母ちゃん♪俺、秋桜探さなきゃ!」
俺は気持ちが高まっていった!
大好きな秋桜に会える…。秋桜…今何してんだろ?
飯食ってるかな?
いやっ勉強?
アメリカに行く前も、アメリカに行ってからも、俺は、秋桜のことをいつも考えてた。
「あれっ!?秋桜じゃないか!?」
そこには髪の毛がふわふわでメイクをしていておしゃれな女の子がいた。
俺は、その女の子を一目で秋桜だと分かった。
俺は、こんな広いアメリカでも秋桜を見つけられる自信があった!
「こっ…」
俺が名前を呼ぼうとしたら、前から男が来た!見知らぬ男であった。
「秋桜、待たせてすみません。さっ行きましょう。」
でっでーと!?
「ちょっと、秋桜!」
俺は、見ているだけで腹が立って声をかけずにはいられなかった!
「翔!?何で?こんな所にいるの?」
秋桜は、驚いていた。
何で?は俺の台詞。
「秋桜、お知り合いですか?」
「あっうん。翔、ごめんなさい!私、この人二宮雅紀君と付き合ってるの。ごめんなさい、日本に帰って。」
「あぁー分かったよ!」
秋桜っお前は俺を裏切ったのか?
今日私は日本に帰る。
日本に帰れば、翔がいる。あのまま私達は気まずい関係となってしまった!
それに、雅紀君と離れちゃう。雅紀君は、私の初彼。
寂しいよ、遠距離の自信なんかない…。
「秋桜っ!はっはっ…すみません、初デートの時のようにギリギリになってしまいました。」
来てくれた。わざわざ。
「しっ雅紀君。私、私離れるのいや!雅紀君とずっと一緒にいたい。」
「秋桜さんっ!」
いきなりキスされた。
びっくりした。
雅紀君も私と同じ気持ちなのかな?
「僕と別れてください。今のは別れのキスです。僕は、大切な人の幸せを大事にしたいんです。一方的でごめんなさい。秋桜さん、遠く離れた場所でも空は繋がっています。また、どこかで会えると良いですね。さよなら。」
そう言って彼は去っていった。
雅紀君も、翔も…結局上手く行かなかったってことなのかな?
私は、飛行機の中でずっと泣いていた。
恋って何なんだろう?
(秋桜、そろそろ日本に着いたかな?秋桜を傷付けてしまったのかもしれない。大切な人なんて秋桜以外にいませんよ。翔君の話ばかりでしたから。僕は、邪魔者だったんですね。翔君、秋桜を頼みます。)
成田空港に着いた。
私は、涙が渇いてもう出てこない。
きっと誰も待ってなんかくれないんだろうな。
翔…裏切ってしまったけど、私…ようやく目が覚めた!やっぱり私には、あなただけだって。
「翔…ごめんね。」
また、涙が出てきた。
渇いたと思っていたのに…。
「なーにが…ごめんね…だ!俺が好きな秋桜は、そんなメソメソしたやつじゃない。」
えっ?
「ちょっとさ、秋桜っ付き合って欲しいとこあるからさ。来てくれ!」
そう言って、彼は強引に私の手を連れバスに乗った。彼は、ずっと私の手を引いたまま黙っていた。
そして、気が付くと私達は翔と私の思い出の場所の秋桜畑に着いた。
「俺と秋桜が出会って3年。秋桜がアメリカに行っている間も、勉強、部活も頑張った。アメリカ男なんかより秋桜のこと好きだっていう自信もあった!俺と付き合って欲しい。…秋桜大好きだ!」
「え、うそ…私なんか、最悪な女だよ。だからね、雅紀君にもフラれたのよ!」
「俺はなー秋桜の全部が好きなんだ!お前が最低だと思ってる部分も全部だ!」
翔…。
私…こんな優しい人に好きになって貰ったんだ。
もう、本当にカッコいいよ翔。
「翔…私も大好き。ありがとう、宜しくお願いいたします。」
「ヤッター。」
彼らしい無邪気の笑顔だった。
そんな可愛い彼も大好き。
この秋桜畑で二度も奇跡を起こした。