リニア中央新幹線は大阪と東京を67分で結ぶ。
現在の東海道新幹線の所要時間が2時間22分〜30分(のぞみ号)と比較すると飛躍的な躍進であることは間違いない。
しかも国家プロジェクト級の事業をJR東海が民間企業として実現にむけて取り組んでいることがそもそも驚きではあるが、
昨今のニュースで取り上げられることが多い静岡工区未着工問題について私なりの意見を述べたいと思う。
現在、2027年の品川駅〜名古屋駅間の開業に向け工事が進んでいるが、静岡県内においては未着工の状態だ。
原因は静岡県下における大井川の環境問題を起因とする懸念事項を理由に静岡県が工事認可を出していないことだ。
しかしながら、これには静岡県側の思惑が垣間見える。
そもそもリニア中央新幹線が開通しても静岡県下には駅が開業しない。つまり全く直接的メリットがないのである。
同じようなことが、西九州新幹線でもいえるがメリットがない以上認可する意味がないのである。
現在の東海道新幹線の最速達列車「のぞみ」は新横浜駅と名古屋駅の間はノンストップで運行しており静岡県下には停車しない。
しかも1時間あたりの最大運行本数の構成でみると「のぞみ」12本で「ひかり」「こだま」は各2本ずつである。
「ひかり」については選択停車を採用しておりおおむね1時間に1本程度が静岡駅及び浜松駅に停車するような程度になっている。
(これ以外に、三島、熱海などに停車する便もある)
以上のように、静岡県下の新幹線駅には優等列車の停車本数が相対的に少ないといわれても仕方がない状態になっている。
これは東京・大阪・名古屋の三代都市圏の需要が圧倒的に多いこと及び山陽新幹線圏のアクセスを踏まえた結果であるといえる。
静岡からすると名古屋と首都圏のアクセスのためこれ以上軽んじられた扱いは許されないというのが根底にあるのではとお見受けする。
静岡県としてはこの工事認可を武器に県内へのメリットを享受するために断固として動く必要のある一種のビジネスチャンスでもある。
メリットとして挙げられるのが、静岡県下における優等列車停車本数増加および静岡空港駅の建設であろう。
優等列車停車本数増加については、正直なところ約束を取り交わすしかないと言える。
「のぞみ」を一部停めるなら停めればいいだろう。その分、上の最上位種別を作ってしまえばいいのである。(「きぼう」なんてどうだろう)
正直なところ将来的なところを見据えた際に、リニア新幹線の速達性が圧倒的な為わざわざ速達利用のために東海道新幹線を利用する人は少数派であると見える。とにかく今は川勝氏を説得するための材料を用意することが重要だ。
できない約束はするべきではないが、列車の名前などはあとからいくらでも変えれるからだ。
そうでもしないとこの工区の早期着工は難しいだろう。
静岡空港駅については、実現可能ではあるかもしれないがあまりメリットはないであろう。
そもそも移動に際して飛行機+新幹線は利用者のコスト面からしてあまりにも現実からかけはなれている。
新幹線は高い。そもそもが値段が高いのである。
海外に行くにせよ、どこか遠方の地域に行くにせよ利用者がまず考えるのは基本的に費用面であろう。
静岡空港へのアクセスがいくら良くても新幹線という高価なアクセス手段では敬遠されることは間違いない。
例えビジネス需要としても静岡県かからのアクセスとしても民間企業が高価なアクセス手段を許可するかが疑問。
特に羽田や成田の利用者が移行するなどと予測する人に関しては希望的観測と言えるだろう。
利用者の費用負担の面からも空港への新幹線アクセスは机上の空論と言わざるを得ない。
以上の点からも静岡県の抵抗をクリアするには、優等列車の停車で解決するしかないであろう。
沿線自治体は常に我が地域の利益を。ゆうせんする
そもそもこのような国家プロジェクトをJR東海という民間企業がやろうとしていること自体に問題がある。
国家プロジェクトであるならば、国家が介入し静岡県に対して有無を言わせないような対応力が必要だ。
静岡県という県が沿線に存在してしまうが故の問題。今のところとりあえずは聞いてやるしかない。
JR東海は民間企業だ。つまり手のひら返しはあとでいくらでも可能だ。停めてやった分だけ静岡駅を回収するなり目標利用者数を設定するなりなにかしらの圧をかければ良いだけのこと。
東海道新幹線は正直なところ東京〜名古屋〜大阪の三大都市圏の利用者がいれば十分に成り立つはず。
JR東海には是非とも攻めた戦略をとって頂きたい。