カンチガイほど困るものもありません。


とあるショッピングモールに家族で行きまして。

特に目当てもなかったのですが、

2歳に満たない程度の我が子(通称:ジョー)を連れて歩くに

車通りの心配もない、こういうとこだと安心して放てます。

このショッピングモールには中庭のようなスペースがあるのです。

メリーゴーランドやら、コーヒーカップやらのある。

その空間にジョーを連れて行こうとすると、

若い女が制止してきました。

「映画撮影してるので!すいません!写ってしまうので、少し待っててください!」

!??????!!!!

なんだこの、誠意のかけらも感じない制止ぶり。

まるで『映画撮影』が大義であるような。

ジョーは二歳に満たない程度なので、

制止を掻い潜ってでも中庭へ突き進もうとします。

「すいません!映画撮影してるので!!」とまた制止され。

むう。

なんか、カンチガイしてないか?????

君は、我々が映画に写りたくて写りたくて、仕方がないとでも思ってるのか?

どこの馬の骨かも知らん俳優なんかをどうか近くで拝みたいとでも思ってるのか?



周りをよくよく見渡すとその撮影クルーの一味と思われる輩があちらこちらで買い物客の通行を必死に制止している。

全員、見た目からしてカンチガイしてる。

さしずめ、映画撮影に帯同してるうち、

役者の一員にでもなったよう錯覚を起こしてるんでしょう。



妻が、さして興味もないが挨拶程度に、

「なんの撮影ですか?」と問うと、

「まだ言えません。。。」とクルーからの回答。

??????????????

なにその『いつの日か言える日が来るだろう』てな感じは!

我々はこれから毎日おのれらクルーを追っかけて、

「今日はどうです?なんの撮影か言えます?言えないッスよね!そうッスよね!」

ご機嫌うかがって聞くものか!?

興味ないんだもん。

大体からして、メリーゴーランドを撮影に使う映画なんぞつまらんに決まってる。

つまらん映画ちゃちゃっと撮って、

早く中庭でジョーと遊ばせてくれ。

馬も泣いてるぞ。
この度の大雨により、自宅が水浸しに。

途方に暮れてたところに、いろんな方々の優しさに触れました。




台風が過ぎ去り避難所から家に戻ると、

外にあったプロパンガスが水流でなぎ倒されていました。

ガス屋さんに電話をし救援を呼んだところ、

齢24、5位の若手のにぃちゃん一人が駆けつけてくれました。

すぐにガスを修復してくれて、彼の任務はここで終了ですが、

「次の仕事まで時間があります。何か手伝えることはございませんか?」

と言ってくれたのです。

かたじけないとは思いながらも、

汚水にまみれた家財道具の運びだしやらを手伝っていただきました。

かなり助かりました。

日が経つごとに感謝の念が強くなり、

どうかあんな優しい彼は報われて欲しいと思い、

ガス屋の会社宛に手紙を書きました。

あなたの会社の彼はお若いのにグレートだ、ありがとう。と。


感傷に浸ってる間もなく、色々な方々に助けられられ、

イカダに近いけど漕ぎ出す形は整いました。

本当に感謝です。

周囲の被害状況やニュースに映る被災地の様子をみれば、

我が家なんて軽いほうでした。

またたいそう雨降るみたいなので、くれぐれも。
我が家にある懸垂バー。

それに手をかけたところで、

目の前に蜘蛛(読みはクモ)。

懸垂バーに糸張ってダラリン。



俺は上に向かう動作に対し、

蜘蛛は下に向かう。行き交う。


目障りだ、と蜘蛛を殺めたことを嫁に報告。

「夜の蜘蛛は殺めていいんだよ~ウフフ」と、微笑む嫁。

ちょっと前、朝蜘蛛殺めたらすげー無念そうだった。

我々はこの100人弱中が100人強が疑う迷信を、

どの代の孫まで語り継ぐのでしょう。