白いコ
玄関を開けた。
ガラガラガラ…
ガタン…
おい。ガタンって。
「あんた何しててん?遅いやないの」
台所から顔をのぞかせたのは佐恵子
お袋だ。
「あぁ……なぁ、おかん、入口がガタンーいうたで?」
ドアをガタガタさせと俺は言う。
「なぁなぁ知らん?堤防の噂」
無視だ。
「あ?ちゃう、扉がな……」
「しらんの?!遅れてるでー」
「ちょ、堂々の無視か?
とーーびーら!!」
「知りたないの?」
「知りたいわ!!扉を直せや!!シカトすんな!!」
そう言うと
お袋はこちらへ寄ってきた。
まて
俺は悪くない。
「あんた、ほんだら確かめて来な!あたし、ほんまに感動したからね!!!」
「はあ?何が?つか何?この金」
「おつかい頼むで」
「は?なんでやねん」
「ええやろ?ついでやぁついで!」
「だから………!堤防のってなんやねんて!!!!!」
すると
よくぞ聞いたとばかりに満面の笑み
「秘密や(笑)」
チエ
周りからは
カモメの鳴き声と
セミのの鳴き声
そして
波の音しか聞こえなくなった。
本土では見れないこの海が大好きで
学校帰りにはよく来るようにしていた。
と言うよりかは
帰り道の途中に寄ってるようなもんだが。
そうやって
暑さを忘れて海を見つめていると
後ろから声がした。
「ジュン見っけ!門にいても来ないからココに来てみたら、やっぱりいた。」
ツインテールのこの女は
近所に住む
チエだ。
「なんで毎日待ち伏せしてんねんお前、ストーカーか?」
「え?!あんたそういう風に見てたわけ?失礼だなぁ。」
そういって俺の隣に腰かけた。
…そういえば
俺が転校してきて初めて話かけて来たのはチエだった。
強引に手を取られ握手したのを今でも覚えている。
「あ、お前、そこ俺の席や」
「は?変わんないじゃん!どっからがあんたの領域?」
「あそこからココまでや。入んなやー」
「範囲広っ!いいじゃん!」
俺はチエをぐいぐいと押した。チエも俺を負けじと押す。
「出てけー俺はな、一人になりたいんやー!」
「…~っいいじゃん!何むきになってんの?男らしくないな!」
「なんやと!てかお前俺の力が互角で、お前が女じゃないんとちゃうんか~!」
「…っ!!最っ低!!!惚れたの損した!!!」
え?
チエが頬を赤くして俯いた。
「う…嘘やん。」
「…っ嘘じゃないもん!!」
「え…でも、俺、お前の事…」
「………。」
「男友達みたいにしか思われへん…」
あ、いらんこというた…。
「まじありえねぇーーーーー!!死ね!!!(泣)」
「ご、ごめ…ぐふっ」
カバンがふってきた。
「真剣なのに男友達とか無くない!?あ゛ーーーーーむかつくーーーーー!!!!!!」
いかん。
笑いそうだ。
「ほんまに悪かった!!せめて、ホラ、お前の行きたがってた本土の、H高やっけ?あそこ、一緒に通…ぐぇあっ」
今度はなんだ?
石か?
「……前にH高は女子高だっつただろうが!!!死ね変態!!!!」
「なんで変態!?俺かて健全な中学生やぞ…がはっ」
ボディブローを喰らった俺は
泣き叫ぶチエの後ろ姿を見つめ
死んだ。
みたいになった。
俺デリカシーなさすぎ?
まぁいい。
砂埃を払い
立ち上がった。
腹がいたい。
大丈夫か俺?
これから
帰らなくては。
帰り道
俺は靴を履いて
校門をでる。
相変わらず暑い。
嫌がらせの如く
セミも鳴く。
俺が生まれたのは
関西の都会的な町。
ここに越してきたのは中2の春だった。
親父の暴力
毎日のように殴る蹴るの暴行を加えてくるアイツが
当然大嫌いだった俺。
当時、俺は空手部に所属していて
中2にもなると力だってついてきていた。
そして
俺は母に暴力をふるった親父を
ぶん殴った。
その後母と親父は離婚した。
そして
母の実家のあるこの島に越してきた。
大きなビルが建っているわけでもなく
服屋だって
食べ物屋だって
あの町には全然劣るが
自然に溢れているこの島を母は愛していた。
だから俺は
ついてきた。
俺は都会に馴染みすぎたんだ。
だから本当はこの島が気に喰わなかった。
が
この島にはいい所がある。
俺はいつもの場所で足を止めて
息を深く吸い込む。
この堤防から見える
青い海が
好きだった。
校門をでる。
相変わらず暑い。
嫌がらせの如く
セミも鳴く。
俺が生まれたのは
関西の都会的な町。
ここに越してきたのは中2の春だった。
親父の暴力
毎日のように殴る蹴るの暴行を加えてくるアイツが
当然大嫌いだった俺。
当時、俺は空手部に所属していて
中2にもなると力だってついてきていた。
そして
俺は母に暴力をふるった親父を
ぶん殴った。
その後母と親父は離婚した。
そして
母の実家のあるこの島に越してきた。
大きなビルが建っているわけでもなく
服屋だって
食べ物屋だって
あの町には全然劣るが
自然に溢れているこの島を母は愛していた。
だから俺は
ついてきた。
俺は都会に馴染みすぎたんだ。
だから本当はこの島が気に喰わなかった。
が
この島にはいい所がある。
俺はいつもの場所で足を止めて
息を深く吸い込む。
この堤防から見える
青い海が
好きだった。
