にじむ夜。 | 月の美術館 chee

月の美術館 chee

蒼い月の絵がある 小さな個人美術館
月の美術館。

館長である旦那さまと
絵を描いたり、小物を作ったり、教室、WS、セッション、イベントetc…しながら暮らしています。

作品を中心に、日々のこと 色々。


こんばんは
インスピレーションアーティスト
ヤマサキ千鶴です


結婚の挨拶の時に
旦那様のユズルさんが私の両親へ

「ボクの財産は人と絵です」

そう話していました。



その言葉の通り
沢山の出会いを紡いでくれています。




…そうして今


私にとって
月の美術館にとって
私たち夫婦にとって

大切な方が天国へ。



忘れたくなくて

ブログに綴ります。


読むも読まないもあなたの自由。

だけど、お付き合いくださる皆さんへ

ありがとうございます。









ムーミン谷の住人のような

長崎、思案橋の
「ワインバー田舎」のマスター、梅さんと

初めてお逢いしたのは
月の美術館開館記念パーティイベント。










毎年開館記念日に開催していた
東山手十三番館でのイベントは
40名限定ながら
ありがたいことに当時はすぐに満席
キャンセル待ち状態。




参加者さんが
様々な表現を想い想いに披露してくださり



梅さん自作の絵描きさんの歌を
歌ってもらった幸せな夜。




ワインを愛し
言葉を愛し
音楽を愛し
芸術を愛し
地球を愛し

人を愛していた梅さん







私も初めてライアーの音色の中で
自作の詩を朗読した際

机に肩肘をついて
静かに目を閉じ
唸りながら聴いてくれて



「本当にこの詩は千鶴さんが作ったの?」


そんな会話がはじまり。

素晴らしいねって言葉がどれほど背中を押してくれたか。

そうやってみんなの芽を育ててくれていたんだなぁ。






梅さんの自由で優しい空気の中で開かれるワインバー田舎の宴や、水辺の森音楽祭で

音を楽しむ皆さんとご一緒し
私もドキドキしながら自作の詩を詠ませてもらったりもしました。








酔っ払って楽しくなって
歌って踊って涙して



そこに集えば
やあやあ久しぶりって
どこか家族のような親戚のような
暖かい居場所があり












絵をね、画家を大切にしてくれて



月の美術館のユズルさんとは
うん10年前
酒屋を営んでいた梅さんの元へ
その頃珍しかったワインの種類の豊富さに惹かれて通っていた頃からのご縁。



ムーミンが大好きで
誕生日会にはムーミングッズが集まり

思案橋名物?おぱーいケーキにご満悦。





いっとき開いたギャラリーの名は

「風のアタゴオル」

アタゴオル物語が好きで名付けたそうで

酒呑みでお魚が大好物で気まぐれで
ずるいんだけど
なんか憎めないあったかさがある主人公の猫?がまた誰かさんと重なるという

なんとも不思議な空間


そのギャラリーで
最初の展覧会を提案してくださり

夫婦展をさせていただいた時にも新たなご縁が紡がれました。







梅さんは文才豊かで
玄米プランターで地球を救う?!
そんな携帯小説は

確か、かなりの上位にランクイン。






猫も好きで
なんだか猫のような…ね




絵もね、1枚描きに月美に通ってたんだよ。
1枚仕上げて、満足したのか
次の構想が浮かんだら〜なんて
シリーズにしようかな〜なんて言いながら


色々アンテナがあるもんだから
お忙しかったのでしょう。


あっちの世界でのんびり描いてたら
見せてもらおう。


私も頑張って

「あの絵は素晴らしかった」

って唸ってもらうんだ。









私はこの世は舞台のように思っていて。


自由にただ自分を演じ
お役目を終えたらなら

大好きなあの人も
何なら悪役も

お疲れさまーー!!!


って祝盃あげるんだって

そんな風に思っています。




大河の一滴

大河に戻る。



そんな感覚。


だから
キリストやお釈迦様や坂本龍馬のテイストが数パーセント混ざって生まれ変わる人もいる


そんな大河で近いものを持っている人とは
すぐに馴染んじゃう。




梅さんの元に集う皆さんとの空気は
大好きな匂い。

きっと月美が持つ何か…
特に東山手の頃の空間と


どこか懐かしくて
どこか新しい

そんなところに近しいものがあったように思う。




そして人は多面体
私が知る梅さんはきっとほんの一面


もっともっと仲良しさんもいて
いろんな面を知っている。


そしてどの面でも
確かにあたたかいものが根底に流れていて

みんなそれを感じるから
安心して集うのだと思う。




ワインバー田舎で出会い
月の美術館で付き合いはじめて
結婚した方も。

私たちの結婚パーティーの二次会も
ワインバー田舎でした。




はぁ、逢いたいなぁ。



今ごろ、宇宙の真理みたいなことをストンと紐解いてにまにまワインを嗜んでるのかしら。

梅さんを創り上げた
音楽家や文豪や芸術家たちと宴かなぁ。






現世ではまだまだ

肉体を持って逢えなくなったことを
飲み込むのに時間がかかる。




まだまだ早いよ
まだまだ足りないよ


色々落ち着いたら
またゆっくり夫婦で飲みに行くんだ

染み渡る音楽に酔うんだ

静かに語るんだって。

それが当たり前に叶うと思ってたよ。






…私はあれやこれやと遠のいて

いつでも逢えて
逢ったら暖かく迎えてくれるに違いない人の元に

またその気になれば逢えるからって
そんな風に過ごして



その間に大きな人が逝ってしまった。









最後に会った冬

「月の美術館の歌を作ったよ」って

歌をうたってくれました。


優しくてどこか懐かしい宝物。






ありがとう梅さん

大切にします。






〜〜〜


まだまだ飲みこめずに  にじむ夜。

支離滅裂なブログにお付き合いくださった皆さんにも感謝です。


ありがとうございます。