準決勝
ベスト4の顔ぶれを、センバツ選出順位で表すと
報徳学園( 近畿5番目 )、中央学院( 関東5番目 )、健大高崎( 関東3番目 )
星稜( 北信越1番目 )
4校中3校は昨秋の各地区大会の決勝まで進んでいなかった、唯一星稜高校のみが北信越大会で優勝しました。
星稜はその後、各地区の王者が集まった神宮大会でも優勝し、ここまで全国で唯一公式戦無敗で来たチームでした
逆に言えば他の三校、特に報徳学園と中央学院はセンバツ大会に選ばれるかどうかもヒヤヒヤだった昨年秋。この三校は秋以降、見えたチームの課題克服に向け努力を重ねてきた結果が本番で結実し、全国4強まで躍進してきました
星稜高校は追われる者の重圧と戦いつつ、震災禍の故郷の為にもと、普段は感じないようなメンタルの中で勝ち上がってきました
高崎健大高崎 5-4 星稜
ここまで投手力と堅い守備で勝ち上がってきた両チーム、
ただ甲子園も準決勝まで来ると、ピッチャーも疲労がピークになる頃
両先発投手とも似通った内容で
投球数116~118球、被安打9~11、与四死球2~1、奪三振4、自責点3
先発投手としては両投手とも立派に責任を果たしました
違ったのは完投した星稜・佐宗投手に対し、健大高崎・石垣投手は7イニングまで、残り2イニングは絶対的エース佐藤龍月君が出て来た。
佐藤君、指の具合がまだ完治していないのか、ちょっと制球が不安定。
それでも2イニングをほぼ完璧に抑えチームの勝利に貢献
勝敗を分けたのはチャンスの場面で打てたのが、単打か長打かの違い。
戦前の印象だと、打力の星稜と走塁の健大高崎、というイメージでしたが逆でした
この試合個人的に注目していたのは、両チームの中心打者でキャプテンでもある、
星稜、芦硲君と健大高崎、箱山君
芦硲君は4打数2安打、箱山君は5打数3安打、お互いにいいところで打てました。
頼りになるキャプテンです
試合後、ちょっといい光景が
甲子園は勝利チームが先に通路( 一塁側付近 )へ引き上げ、その後負けたチームという順。三塁側チームが勝つと、一塁側で待っている敗者チームと通路前で鉢合わせとなります、その際、お互い挨拶する( 特に監督さん、主将 )光景がよく見られます
今回は、先に引き上げる健大高崎チームが星稜・山下監督に帽子を取り挨拶。
すると山下監督、自らも帽子を取り、相手選手たち一人一人の顔を見て挨拶を返します、最後は健大高崎のコーチでしょうか、部長でしょうか、山下監督とハグ
本当にいい光景です
こういう場面、負けた監督は悔しさもあり、プライドもあるのでしょう、相手チームを見ずグラウンドを見つめたままとか、先日の大阪桐蔭西谷監督は、そのタイミングで相手から視線を反らすかのように、円陣を組み選手にハッパをかけていました、それほど悔しかったんでしょう。
気持ちはよくわかりますし、僕がその立場でも同様の行動になったと思う
そんな中の山下監督の礼節のある態度、とても感動しました
大監督の息子として大変なご苦労もされているんでしょう、立派な指導者です