060311教室の四角く切り取られた窓
見えるのは隣の校舎と広い空
背中で響く嬌声は無邪気に
日々繰り返し傷を疼かせる


深い傷の癒し方が教科書に
書かれていれば容易いはずなのに
薄青く広がる空だけが静かに
いつもそこにいて受け入れてくれた


今も光景は鮮やかに浮かぶ
あの空と一緒に過ごした頃



060311