昨日スーパーで買い物中に、バギーに乗った男の子が鼻先にばんそうこうを当てていました。よく見ると額には大きなこぶがあり、口元からも血がにじんでいました。
どうやら前のめりに顔から突っ込んでいケガをしたようです。
「痛いね?」という小さく頷きました。近くにいた男の子を抱えた華奢なお母さんに「こけたのですか?」と尋ねると「犬に引っ張られて」と言います。傍によく顔の似た男の子がいたので「お兄ちゃん?」と尋ねると、「僕は弟や」とはしゃいでいます。「あんたお兄ちゃんやろ?」とお母さんが言うと男の子が何やら踊りだします。(ひょっとして?)と思って「どちらからですか?」と尋ねると「大阪です。」(やっぱり) 大阪の子はもうこの年齢からノリ突っ込みができます。
元気いっぱいです。もう一人少し離れたところでは一人の男の子がしゃがんでお菓子を選んでいました。
四人のやんちゃな男の子のお母さんはさぞかし大変でしょうね。今年の自粛は想像を絶する日々だったと思います。こういった元気あふれる子供たちを抱えた親に「家にいろ」と我慢を強いるのは現実を見ていないなと少し反省しました。
こういう男の子が大きくなって、中には野球なんかをしだして毎日泥だらけになって帰ってくるのを頼もしく思う親御さんもきっと無数にいるのでしょうね。
その子供たちがコロナで野球ができないということを知ったときに泣きたくなる気持ちもわかりますし、監督さんや親御さんの辛い気持ちを考えるといたたまれなくなります。
なにも野球だけではありません。高校の部活を熱心に行なっていた生徒たちと指導者、そしてご父兄の方々のこの一年の辛さは言葉にはできないものでしょう。
マーチングバンドの練習の過酷さもそれができない悲しさに比べれば忘れられるものかもしれません。吹奏楽部の生徒たちはきっと恩師への恩返しとして最高のパフォーマンスをしたいと思っていたことでしょう。コンクールの中止のほうを知ったときに涙が出ました。
あらゆる部活の集大成の3年生。それが不完全燃焼のまま終わることは今までの人生で最大の悲しみだという人も多いでしょうね。監督や親御さんもまた同じ悲しみを抱いているでしょう。
最近は高校生たちを「子供たち」と呼ぶことが自然にできるようになりました。乗り越えてほしいですね。乗り越えるでしょうけど。