J目線です
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ニノへの誕生日サプライズがしたいと相葉くんに誘われ
飲み会と称して待ち合わせた駅前。
腕時計を見ればあと5分ほどで集合時間。ちょうどだなとほくそ笑む。
なんたって翔さんは時間にウルサい人だから。
“外出とは戦い”なんだって。面白い人だよね。
それにしても人が多い。駅前で帰宅ラッシュ時なのだからこんなもん？
しかも金曜だし？通常は車で行動しているため分からない。
人をかきわけ待ち合わせに指定された噴水前へ行くと
急に人が途絶え、中心には待ち合わせていた見慣れた面々。
周りを見渡し、状況に納得した。
彼らを中心に円形の一定距離を保ち、女性たちが熱い視線を送っているのだ。
互いに牽制しているようにも見える。
うわ、これ。俺あそこに行きたくねえなあ。
翔さんに連絡して別の場所に移動してもらおうとポケットの
スマホを探ろうとしたら、、、うわ、相葉くんと目があっちゃったよ。
予想通り、満面の笑みで「まつもっせんせぇー！」と手を大きく振り出した。
頼むからやめてくれ。その相葉くんの隣にいたニノも嬉しそうに笑って
「潤くん、潤くん」と騒ぎ出す。あの鈍感カップル！
なんで自分達が注目されてるって気づかない！？
大野さんはいつもどおりのほほんと。うん、こいつも鈍感。
岡田氏はニヤニヤ。あの野郎！で、翔さんはと言えば…。
お願い、その優しいまなざしで俺に微笑みかけんのやめて。
それ、２人だけの時にして。改めて見るとあの人、俺にデレデレじゃん。
周りなんか気にしない。翔さんって自分のビジュアル分かってるけど
それが当たり前だから、もうどうでも良くなっちゃってるんだよなあ。
はぁ、もうこのまま合流するしかないらしい。充分に注目あびちゃってるし
合流して、さっさと移動しよう。そうしよう。
背すじを伸ばし足早に彼らに近づけば「きゃあ」と歓声が上がる。
俺だって、自分のビジュアルくらいは把握してる。
してるけど、いくらなんでもこれはないだろ。
タイプのまったく違う男6人。自分で言うのもなんだが全員が美形。
目立つにもほどがある。ため息をかみ殺し中心へ辿り着くと
「潤くん来た途端きゃあって歓声上がったね！」
嬉しそうに言うニノ。頷く相葉くん。
そもそもあの子たちを引き寄せてたのはお前らだっ！！
「翔さん、とにかく移動しましょ。」
「そうだな。」
当たり前の様に俺の背中に手をあてると、また歓声があがった。
ニヤリと微笑む翔さん。確信犯もたちが悪い。
翔さんが予約したオシャレな店の個室。
たくさんのバルーンやシャンパンタワーに目をまるくするニノ。
みんなでバースデーを唄い終わる頃には泣きそうな顔で笑ってた。
相葉くんはあんまり店を知らないからと翔さんにお願いしたらしい。
ふたりきりじゃなくていいの？と聞けば
終わったらふたりの時間を楽しむんだ。明日は休みだしね、と
ちょっと見た事ないようなギラギラした目で言われた。
きゃあきゃあはしゃぐニノに大野さんはバシバシ叩かれ
そのニノのケツを触ろうとした岡田氏が相葉くんに怒られた。
翔さんはゆったりソファに腰掛けシャンパンを飲みながら
目を細め楽しそうにそれを眺めてる。
うーん、なんか統一感のない空間だけどみんな楽しそうだからいいか。
トイレに行くために廊下へ出るとスタッフの女の子達が
誰が次の料理を持っていくかで揉めていた。
俺に気づくと頬を赤らめる。その隙にひょろ長い男が料理の載った
トレイをかっさらい女の子達の悲鳴があがった。
…なにやってるんだか。
あの男は要注意だな。相葉くんに言っておこう。またニノ狙いだろ。
パーティーも終わる頃。ほろ酔いのニノは相葉くんにほとんど
抱きかかえられるようにされ幸せそうにふにゃふにゃ笑ってる。
いつもは、クールでちょっと意地悪で皮肉屋なニノが
見事なまでにこれでもかといわんばかりに甘えているのを見るのは
ちょっと衝撃だった。スキンシップは多いやつだけどあれはない。
ずっと一緒に育って来て、ほとんど兄弟みたいなヤツのそんな姿。
なんか見ててめちゃめちゃ恥ずかしいんだけど。
そのままくっついた状態でタクシーに乗り込み
「今日はありがと。」と相葉くんが俺らに礼を言って帰って行った。
ニノがとろーんととろけるような顔してるもんだから
見送りに出てきてたスタッフの皆さんが真っ赤になってしまった。
そんで、俺の隣には大好きな翔さん。
結構飲んでたはずなのに全然普段と変わらない。
「じゃ、我々も帰るとしますか。」
大野さんと岡田氏に軽く手を振りタクシーに乗り込む。
翔さんの手は俺の腰にがっしり回ってる。
俺のこの姿見たらニノはどう思うんだろ。
やっぱ見てられないって思うのかな。
そう思われるくらい顔がニヤついてる自覚はあるよ。
翔さんは当たり前みたいに俺んちの住所を運転手さんに伝えた。
ね、泊まってくよね？
未だにそういうこと聞けない俺だけど
翔さんの俺を見つめる表情でそんなの聞く必要もないかとも思う。
ぎゅっと手を握れば、ふっ、と笑われた。
耳元で「お前はホント可愛いね。今夜は覚悟しろよ？」
大好きな低い声で言われ腰が震える。
今頃ニノも幸せな時間を過ごしてるんだろうか。
相葉くんのニノを見つめる表情も翔さんが俺を見つめる表情に負けないくらい
うんとうんと甘かった。
なあ、ニノ。俺たちすっげえステキな恋人と出会ったよな。
アイツが誰よりも幸せな誕生日の夜を過ごしている事を確信しつつ
俺は俺で幸せな夜をおくれると確信していた。
ハッピーバースデイ、ニノ。うんと甘い夜を過ごしなよ。
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ニノへの誕生日サプライズがしたいと相葉くんに誘われ
飲み会と称して待ち合わせた駅前。
腕時計を見ればあと5分ほどで集合時間。ちょうどだなとほくそ笑む。
なんたって翔さんは時間にウルサい人だから。
“外出とは戦い”なんだって。面白い人だよね。
それにしても人が多い。駅前で帰宅ラッシュ時なのだからこんなもん？
しかも金曜だし？通常は車で行動しているため分からない。
人をかきわけ待ち合わせに指定された噴水前へ行くと
急に人が途絶え、中心には待ち合わせていた見慣れた面々。
周りを見渡し、状況に納得した。
彼らを中心に円形の一定距離を保ち、女性たちが熱い視線を送っているのだ。
互いに牽制しているようにも見える。
うわ、これ。俺あそこに行きたくねえなあ。
翔さんに連絡して別の場所に移動してもらおうとポケットの
スマホを探ろうとしたら、、、うわ、相葉くんと目があっちゃったよ。
予想通り、満面の笑みで「まつもっせんせぇー！」と手を大きく振り出した。
頼むからやめてくれ。その相葉くんの隣にいたニノも嬉しそうに笑って
「潤くん、潤くん」と騒ぎ出す。あの鈍感カップル！
なんで自分達が注目されてるって気づかない！？
大野さんはいつもどおりのほほんと。うん、こいつも鈍感。
岡田氏はニヤニヤ。あの野郎！で、翔さんはと言えば…。
お願い、その優しいまなざしで俺に微笑みかけんのやめて。
それ、２人だけの時にして。改めて見るとあの人、俺にデレデレじゃん。
周りなんか気にしない。翔さんって自分のビジュアル分かってるけど
それが当たり前だから、もうどうでも良くなっちゃってるんだよなあ。
はぁ、もうこのまま合流するしかないらしい。充分に注目あびちゃってるし
合流して、さっさと移動しよう。そうしよう。
背すじを伸ばし足早に彼らに近づけば「きゃあ」と歓声が上がる。
俺だって、自分のビジュアルくらいは把握してる。
してるけど、いくらなんでもこれはないだろ。
タイプのまったく違う男6人。自分で言うのもなんだが全員が美形。
目立つにもほどがある。ため息をかみ殺し中心へ辿り着くと
「潤くん来た途端きゃあって歓声上がったね！」
嬉しそうに言うニノ。頷く相葉くん。
そもそもあの子たちを引き寄せてたのはお前らだっ！！
「翔さん、とにかく移動しましょ。」
「そうだな。」
当たり前の様に俺の背中に手をあてると、また歓声があがった。
ニヤリと微笑む翔さん。確信犯もたちが悪い。
翔さんが予約したオシャレな店の個室。
たくさんのバルーンやシャンパンタワーに目をまるくするニノ。
みんなでバースデーを唄い終わる頃には泣きそうな顔で笑ってた。
相葉くんはあんまり店を知らないからと翔さんにお願いしたらしい。
ふたりきりじゃなくていいの？と聞けば
終わったらふたりの時間を楽しむんだ。明日は休みだしね、と
ちょっと見た事ないようなギラギラした目で言われた。
きゃあきゃあはしゃぐニノに大野さんはバシバシ叩かれ
そのニノのケツを触ろうとした岡田氏が相葉くんに怒られた。
翔さんはゆったりソファに腰掛けシャンパンを飲みながら
目を細め楽しそうにそれを眺めてる。
うーん、なんか統一感のない空間だけどみんな楽しそうだからいいか。
トイレに行くために廊下へ出るとスタッフの女の子達が
誰が次の料理を持っていくかで揉めていた。
俺に気づくと頬を赤らめる。その隙にひょろ長い男が料理の載った
トレイをかっさらい女の子達の悲鳴があがった。
…なにやってるんだか。
あの男は要注意だな。相葉くんに言っておこう。またニノ狙いだろ。
パーティーも終わる頃。ほろ酔いのニノは相葉くんにほとんど
抱きかかえられるようにされ幸せそうにふにゃふにゃ笑ってる。
いつもは、クールでちょっと意地悪で皮肉屋なニノが
見事なまでにこれでもかといわんばかりに甘えているのを見るのは
ちょっと衝撃だった。スキンシップは多いやつだけどあれはない。
ずっと一緒に育って来て、ほとんど兄弟みたいなヤツのそんな姿。
なんか見ててめちゃめちゃ恥ずかしいんだけど。
そのままくっついた状態でタクシーに乗り込み
「今日はありがと。」と相葉くんが俺らに礼を言って帰って行った。
ニノがとろーんととろけるような顔してるもんだから
見送りに出てきてたスタッフの皆さんが真っ赤になってしまった。
そんで、俺の隣には大好きな翔さん。
結構飲んでたはずなのに全然普段と変わらない。
「じゃ、我々も帰るとしますか。」
大野さんと岡田氏に軽く手を振りタクシーに乗り込む。
翔さんの手は俺の腰にがっしり回ってる。
俺のこの姿見たらニノはどう思うんだろ。
やっぱ見てられないって思うのかな。
そう思われるくらい顔がニヤついてる自覚はあるよ。
翔さんは当たり前みたいに俺んちの住所を運転手さんに伝えた。
ね、泊まってくよね？
未だにそういうこと聞けない俺だけど
翔さんの俺を見つめる表情でそんなの聞く必要もないかとも思う。
ぎゅっと手を握れば、ふっ、と笑われた。
耳元で「お前はホント可愛いね。今夜は覚悟しろよ？」
大好きな低い声で言われ腰が震える。
今頃ニノも幸せな時間を過ごしてるんだろうか。
相葉くんのニノを見つめる表情も翔さんが俺を見つめる表情に負けないくらい
うんとうんと甘かった。
なあ、ニノ。俺たちすっげえステキな恋人と出会ったよな。
アイツが誰よりも幸せな誕生日の夜を過ごしている事を確信しつつ
俺は俺で幸せな夜をおくれると確信していた。
ハッピーバースデイ、ニノ。うんと甘い夜を過ごしなよ。