「あの日さぁ、久しぶりに翔君の弟に戻ったんだ。」
「おう。」
「頼りにされて嬉しかったんだ。」
「そっか、良かったな。」
「うん。でさ、ぜんぶ終わった後2人で飲んだの。
そうゆー気分だったし。」
「そりゃ飲むな。」
「でしょ?でね、なんで俺なのって聞いたの。
リーダーじゃなくて良かった?って。」
そこで一旦言葉を切って俺の目を見てくる。
あー、そうゆーコトね。
うん、と頷いて続きを促す。
「今日は久々に絵を集中的に描いてるから、だって。」
「あー、あの日か。」
そっか、あの日だったのか。
なにげなく言ったこと聞いてたんだな。
「それに“放っておけ”って言われる。だって。」
「ふふ。言うな、たぶん。」
「でも翔さんとか俺は放っておけないんだよね。そういうの。」
「そうだな。」
翔君は助けを求められたら放っておけない。
そういう人だ。
「そんで翔さんは助けを求められたら助けるけど
俺は求められなくても気になっちゃうわけ。」
「ふふ。」
「だからさ、おせっかいなの分かってるけど
リーダーたちの事も放っておけないんだよね。」
「俺は放っておいてくれていいんだけどな。」
「そうだろうね。でもさ、男らしいリーダーだから?
ここらでビシッと決めてくれんじゃないかなって。」
「ふふふ。それはどうだろな。」
「たまには欲張りになってみたら?」
なんて。松潤は俺を見てニコニコ。
こうゆう時だけ、にのに負けないくらいの
末っ子オーラ出してくんなぁ、こいつ。
そんで俺はそれに弱ぇの。
俺だって欲、ない訳じゃねーしな。
欲しいもんは欲しいよ?
でも、ま。
なにがどうでるかは気分次第。
そん時になるようになると俺は思ってんだよな。
まぁ、その時まで待っててよ。
たぶん。そう遠くはない未来だろうからさ。