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ひかるside


天ちゃんが練習に遅れるなんて珍しい。


昨日咳き込んでいたのもあって心配してたんだけども


最初は熱でも出たかと思ってたけど、スタッフさんに聞くとどうやら休みの連絡がなかったらしい。


武「天ちゃん大丈夫かな」

松「心配だね


そんな話をしているとドアが開く音が聞こえた。


「すみません遅れました。」


そこに立っていたのは天ちゃんだった。


マネージャーさんから軽くお叱りを受けたてんちゃんは直ぐに練習に参加した。


「天ちゃん、かぜ大丈夫?」

「うん、まだちょっと咳は出るけど」





まだしんどいんだろうな。いっつも元気なてんちゃんが息を切らしているから


途中、しんどくなるから休んだ方がいいと提案したけど、軽くスルーされてしまった。


少し心配しながらも、午前の練習はそうこうしているうちにすぐ終わった。


松「じゃあ一旦休憩!ご飯食べよー」



「天ちゃんいこー」

「ごめんひかる、先いっててちょっとトイレ


天ちゃんが私から離れていこうとする。


今の天ちゃんを1人きりにはできない。


「ん?じゃあ一緒に行こー」


そうじゃなくて」


「??」

「ハァハァヒュゥーゼェー」

天ちゃん?


だいぶ息が切れてる。しんどそうだ。



「天ちゃん、無理したらダメって言ったじゃん。そこ座って1回休もっか」



天ちゃんに近づいた時違和感に気づいた。


呼吸の音が明らかにおかしい。

ヒューヒューいっている。


「くる


え?今なんて言った?


頭が理解する前に体が動いていた。


「天ちゃん!」



間一髪、天ちゃんの倒れかけた体を支えることが出来た。


そのまま天ちゃんを横たわらせる。


 夏「天ちゃん?!」


2人の声につられてスタジオを出かけていたメンバーたちが状況を理解して駆け寄ってくる。



でもいつもと違う状況にみんなが戸惑っていた。


貧血でも過呼吸でも、迷走神経反射でもない。


由「天ちゃん、もしかして喘息持ってる?」


天ちゃんは苦しそうに頷く。


由「吸入器は?」


天ちゃんが指さした鞄の中を見ても、吸入器は見当たらなかった。


泣きそうになる天ちゃんをまつりちゃんが何とかなだめて落ち着かせようとしている。



由依「ひかる、救急車呼んで!」


由依さんは天ちゃんの上半身を抱き起こして気道を確保している。


由「天ちゃん、もうちょっとの辛抱だからねー。しんどかったねよく頑張ったよ」




救急車に運び込まれた天ちゃんと一緒に私も救急車に乗った。


幸い天ちゃんに後遺症が残ることは無かった。




いま、天ちゃんは真っ白な病院のベッドで寝ている。


起きたら言いたいことがいっぱいある。



無理しすぎないで。とか、自分の限界を理解しなさいとか。


でもとりあえず、よく頑張ったねって伝えたい。