チトは今朝、久方ぶりに目覚めました。

秋のくせ、

太陽が明るいので目が覚めました。

或いは、

庭のメダカが子供を産んだと耳元でささやいたから、久々に起きる気になりました。

庭の甕では元気なメダカの子たちと、その母親がミジンコをたべていました。

チトはメダカが好きです。

なぜならメダカ係だっただからです。

夏季休暇には教室のメダカを連れて帰る係です。

そのメダカはその次の学期末の顕微鏡の実験で、しっぽの血管を見られる為に飼っていましたから、

半年しか一緒ではなかったのですが、チトはメダカが好きになりました。

チトはウーパールーパーも好きです。

ウーパールーパーは触ると気持ちが悪いです。

同級生のKくんの家にもいました。

でもチトの好きなウーパールーパーは校舎の廊下の奥の陽の甘利射さない、

静かなところの古い机の上の水槽にいるウーパールーパーでした。

死んだふりが得意なやつでした。



そろそろまた、チトは眠くなりました。

おやすみなさい。

次は花梨が黄色くなった頃になるかと思います。

あの花梨はチトに気があるから、やたらと実の様子を報告するものですから。





チトより。


チトは創作だよ。