初回の試し勤務は昔、出勤していた時間と同じ時間に家を出た
早い時間帯は人が少ない
逆に数日連続で出会す上司もいて、感じはいいのだが、どこか気まずい
幸い、顔見知りとは会わずに更衣室に到着
試し勤務用の服装に着替え、仕事用の靴に履き替える
私は着替えるとスイッチが入るタイプ
部長室には8:30に来るように言われているが時間に余裕がある
前日に更衣室に入れるかテストしにきていた
約1年振りのロッカーの上にある仕事用の靴と、靴用のトレーは埃まみれ
そのときはどうにもできなかったが、今日は時間もあるし、人もいないし、新聞紙やアイラップなども準備してきたので、埃を除去する余裕があった
まだ時間がある
気持ちはやや複雑だ
新しい業務、人間関係、環境…今まで隠れていた不安が顔を出してきた
最上階へ移動し、景色を眺める
今日の目標などを確認する
また景色を眺める
車の往来が蟻んこのようだ
自分もちっぽけだと感じる
8:20に部長室へ到着し、珍しく自分から声をかけた
部長から大丈夫か尋ねられたが、部長との面談で職場に来るときと、試し勤務に来たときとは違和感があったので、正直にわからないと返答した
直属の上司が呼び出され、部署まで移動する
上司の印象は良かった
部署に着いて簡単に挨拶をする
特に負担は感じなかった
部署は初めての場所だったが、スタッフには仕事で関わりを持ったことのある人が予想以上に居て安心した
何より前の部署で一緒に仕事をした先輩であり、上司が居てくれたことが心強かった
先輩よりオリエンテーションを受け、時々移動する
不意にテレビカードの清算について声をかけられ、対応して良いか迷っていると、先輩が対応していた
まだ自分の行動に自分で制限をかけてしまっていることに気付かされた
試し勤務だから、なんでも試してみよう
今そう思えた
明日からは積極的に仕事を探そう
その日はオリエンテーションのファイルを読み込むとあっという間に時間が過ぎた
内容もスポンジが水を吸収しているかのように頭に染み込むようだった
その日は嫌な感じは一切感じずに終了した
翌日は定期の受診のため休むことになっている
月曜にまた出勤できるかはまだわからなかった
週末にあったできごとや、週明けの様子はまた別の機会に