真正のオオカミヒトである犬神衆や霧雲一族の者たちは、「狼に戻る」のであります。
そして、変身能力のあるジトイラ人オモストロ族の但馬琴路は、「狼に変身」もしくは「移行」するのであります。(尤も琴路くんは1年間狼の群れで1頭の狼として生きてきたので、肉体が狼に変身すればメンタルもほぼ100%狼に戻ります)
そして、ヒトの姿からオオカミになる際に消費されるエネルギーは、オオカミヒトもジトイラ人も概ね同じくらい必要であります。しかし、変身直後は疲労困憊で数時間の睡眠という休息を要する琴路に対して、オオカミヒトが狼に戻るのは大抵満月期なので、無尽蔵のエネルギーが月を通して供給されるおかげで、休憩なしで即座にフル活動できるわけです。
そこら辺に両者の違いがあるのですが、「心の鬼」のエピソードにありました通り、「霧雲の里」は特殊な異世界にあり、そこは常に満月期のような霊的パワーに満ちており、新月期の砂人の骨折も立ちどころに癒えてしまうし、琴路も狼からヒトの姿に戻った直後から普通に活動できたわけであります。
とまあ、オオカミからヒトへ、ヒトからオオカミへ、の移行に関するちょっとした解説でありました。
(うわぁ~……イラストの下の狼、集中力が続きませんでした、変なのになってしまった……色塗って胡麻化します……ゴメンナサイ……)