ダメだ眠れないな

リビングに行くか…


リビングに来ても特にやる事はない

テレビも観るものもないし…

映画も1人で観てもな…

スマホでテックストックス見ても飽きてしまった


ぼんやり意味もなく戸棚を見つめる


昔から日曜の夜になるとなぜか寝付きが悪くなる

体は眠りたいはずなのに、眠れない


明日も仕事なのにな…

ぼんやりしていると背中に重みを感じた


優しく後ろから包み込まれる


「理佐み~つけた」

「友梨奈」


「眠れない?」

「うん」


「ベッドにいないからそうだろうと思った」

「起こしちゃった?」


「理佐が隣からいなくなると理佐ちゃんレーダーが発動するからね」

「またそれ言う」


「なんかお話ししようか?」

「友梨奈も明日早いんだから寝てよ」


「理佐がいなきゃ寝ない」

「じゃぁ一緒にベッド行くから」


「それじゃぁ眠れないでしょ?」

「それでも…友梨奈を一緒に起こさせるわけにはいかないよ」


「ちょっと待ってて」


友梨奈は何か取りに行く


「マクラとマットレスとタオルケット?」


「ここでゴロンってしてよう」

「体痛くならない?」


「その為のマットレス!」

「確かに笑」


2人でマットレスを敷いてマクラを置いてゴロンとなる


「ねぇ理佐」

「なぁに?」


「眠れないならちゃんと起こしてよ」

「そんなの悪いよ」


「理佐はあんまり甘えないからなぁ」

「そんな事はないよ?」


「甘えないよ。言いたい事を我慢したり、周りに気をいっぱい使ってるから、気持ちが疲れ過ぎちゃうのかな」

「それはみんな同じでしょ?」


「みんな以上に頑張りすぎてしまう時もあるでしょ?」

「やらなきゃいけないから仕方ない」


「頼りないかもしれないけどさ、頼ってよ」

「支えになってるよ」


「でも眠れない夜は1人で起きてる」

「それは友梨奈まで寝不足にさせたくないから」


「一緒に寝不足でいい、だから眠れない日は一緒に起きよう?」

「でも…」


「私は理佐と一緒に同じ時間を過ごしたいんだ」

「友梨奈、ありがとね」


「なんのお礼?」

「そばにいてくれるから」


「出来る限り一緒にいたいからね」

「そんなに一緒がいいの?」


「だってすっごい好きなんだもん。理佐じゃないとダメなんだよね」

「私にそんな魅力ないよ?」


「友梨奈ちゃんにしかわからない魅力がいっぱい詰まりまくっているからなぁ」

「例えば?」


「正面から見たら可愛い鼻だけど、横から見たらカッコいい鼻とか」

「まず鼻なの笑」


「うん。あとはキスしやすそうで、するとやわらかい唇とか」

「次は唇なんだ笑」


「あとは前にバイト来てたコンビニの制服姿」

「なんか友梨奈が言うとマニアックに聞こえる笑」


「ちょっと混じってるからね」

「何が混じってるの?」


「エッチな気持ち?」

「ダメだよ言葉にしたら笑」


「2人だけなんだからいいじゃん」

「そうだけど笑」


「あとはやっぱり笑った顔かな?」

「………スースースー」


「突然の寝落ち?急にだよ?寝そうな雰囲気なかったよね?本当に理佐らしいなぁ。まぁ私はそこも可愛くて大好きだけどね」


眠れないと言いながら、先に寝落ちした理佐のおでこにキスをする


「寝顔も可愛いね。本当に可愛いすぎて…愛しい…。理佐、好きだよ。ずっとそばにいるからね」


理佐の唇に自分の唇を優しく重ねる

タオルケットを掛け直す

そっと理佐に腕枕をして、理佐を包むように私も眠りについた

おやすみ、私の愛しい理佐



おわり