起き上がり時計を見ると夕方を過ぎていた


下に降りると母親は買い物に行っているみたいでいない


父も兄もまだ帰ってない


私はシャワーを浴びてしまおうと、着替えを取って、脱衣場に向かう



シャワーを浴びると身体も気持ちもスッキリした


冷凍庫を開けて、理佐ちゃんにオススメされたアイスを取り出す


リビングで食べるか迷ったけど、部屋に戻って食べよう


早速、開封して一口食べてみる


めちゃくちゃ美味しい

これ、私好みのアイスだ

アイスの美味しさと、好きな人からのオススメなのとで、幸せ度が倍になる


明日の事を考えると、気持ちが浮き足たってしまう


明日の服…ちょっとオシャレしてみようかな…って言うほど、オシャレな服はもってないが、海外の友達にもらったシャツを着ていく事にした


明日が楽しみだなぁ


夕飯を食べ終えてリビングでテレビを見ていると、兄が帰ってきた


暑いといいながら、真っ直ぐシャワーを浴びに行ったようだ


シャワーを浴びて、冷凍庫を開け、アイスが入っているのを見つける


「おい、友梨奈、アイスにゆって書いてあるのってなに?」

「私のアイスって意味だよ、おにぃは書いてないやつ食べてね」


「別にどれ食べたっていいだろ」

「ダメ!」


「面倒臭え、こんなにたくさん、お母さんが買ってきてくれたの?」

「私が、私が、買いに行ったの」


隣の理佐ちゃんが連れてってくれたのよね〜と母親の横やりが入る


すると兄の顔が変わる


「理佐ちゃんって、隣の?」

「そうだよ」


「友梨奈、アイツとあんま関わるなよ」

「なんで?」


「なんででも、他に誰と遊んでもかまわねぇけど、アイツとは遊ぶな」

「いいじゃん別に、誰と遊んだって」


「とにかく、アイツとは関わるな」

「さっきからアイツ、アイツって自分のものみたいに言わないでよ」


そう言うとまた兄の顔が変わる

顔を真っ赤にしたのだ


えっ…どういうこと?

まさか…おにぃと理佐ちゃんは…


「私が誰と関わろうが、おにぃには関係ないから、余計な口出ししないで!」


私はそう言い放ち、部屋に駆け戻る


まさか、まさか、まさか、まさか…

おにぃと理佐ちゃんが…


そんな…そんなの絶対にイヤ…

絶対にムリ…


おにぃの彼女だから私に優しいの?

おにぃの彼女だから私にかまってくれたの?


おにぃのせいで明日が楽しみでなくなる

憂鬱な気持ちしかない…


私はさっき用意したシャツといつものTシャツを交換した

わざわざオシャレをする必要がなくなったから…