第二話 再会〈後編〉① | 大正學生愛妻家」を読んでます! #コミックDAYS @comicdays_team https://comic-days.com/episode/2550689798348951962


 皆が寝てしまった夜中の女中部屋で、ひとり着物を縫うふき
 婚約中だった彼女は、結婚前に父が急逝してしまうと父に借金がある事が判明して婚約破棄されてしまい

 今夜も借金返済のために、女中を続けながら夜は着物を縫う貧乏生活をしている


 そこに、6年前に跡継ぎのいない北海道の親戚に引き取られて養子になった坊っちゃん
 勇吉が(旧制)第一高校進学のために久しぶりに東京の実家に帰ってくるという

 この家の夫婦も息子と暮らせると喜んでいるが
 勇吉の世話係だったふきも、弟のよう懐いてくれていた可愛い坊っちゃんの帰宅を心待ちにしていた





 しかし、学生服にマントを着て颯爽と帰ってきた勇吉は
 背が高くなり見違えるほど立派になっていて

 もはや、ふきの知っていた幼い泣き虫の坊っちゃんの面影など、どこにもなかった






 しかし、見た目は大きく変わっても、勇吉の中身は子供のころと変わらず

 甘えて膝枕を強請ってくることに、ふきは密かに胸をときめかせてしまう





 膝枕をした勇吉から「俺の嫁になるか」と問われ、驚いたふきは混乱する

 しかし、勇吉の一族は士族で身分違いだから結婚なんてありえないと考え
 世話係だった昔と同じように、勇吉の力になろうと決意した健気なふきだったが



 6歳も年下の勇吉はふきの背負った借金の肩代わりまでするとまで言って強く結婚を迫り

 ふきも自分が勇吉の事が好きだと気づいて、ついに勇吉の愛を受け入れる


 すぐ勇吉が実家の両親に、ふきとの結婚を打ち明けると両親も賛成してくれて
 二人は質素な結婚式を挙げ、晴れて初々しい学生夫婦として新居を構えるのだった。








 北海道の養父は勇吉に早く後を継がせる為、学生結婚をして子供を作るようにと言って
 東京の実の父宛に勇吉の結婚相手の条件を細かく記して
 結婚させるように依頼した手紙を書いて勇吉に持たせていたが

 家に帰ってみれば、ふきがまだ未婚だったために勇吉はその手紙の末尾に
 勝手に「身分を問わない」と一行書き足して、強引に好きだったふきと結婚したのだった。

 滑り出しは順調に始まった二人の結婚ですが、その行く手にはいくつもの困難や波乱が待ち構えているらしい
 果たして、この若い学生夫婦の運命や如何に!