ユーラシア大陸をヒッチハイクで横断することを目指して出発。

日本→韓国→中国→カザフスタン→キルギス→再びカザフスタン→ウズベキスタンと進んできた。

ウズベキスタンとトルクメニスタンでは、毎晩の滞在登録が必要なことから、おとなしく普通の旅人と化することにした。


3月12日


今日は一日、タシケントを観光する。

安いけどオシャレできれいなホステルで、優雅に目覚める。

まずは待望の朝ご飯!

自由に取っていい紅茶、コーヒー、フルーツジュース、ヨーグルトをたんまりといただく。

それから部屋に戻りベッドに横たわって、食べたいものや、見たい場所を大まかにサーチ。

便利だなー。

同室にちょうど日本人男性がいて、ガイドブックを見せてくれた。

彼は大学院生だが、丁度ウクライナでTPP交渉をしてきた帰りらしい。

立派な人もいるもんだ。


身軽な荷物で町に繰り出す。

都市のきれいな町並みを歩いていく。

大きな通りに出たら突然、緑の服を来た警察官に通行止めにされた。

一体何事?と聞いてみたら、大統領が通るらしい。

警官は気付かずにか通り過ぎようとした人に、大声で怒鳴りさえしている。必死だなあ。

でも道を聞いたらちゃんと教えてくれた。

すぐにピカピカの、護衛の車と大統領の乗った車が通り過ぎていった。

朝から偶然、おもしろいものに行き当たったものだ。


花々が咲いて新芽の色が美しい。すっかり春になった。


大きなきれいな建物がいっぱい。


最初の目的地は美術館。

美術館は2階建てで、下の階にウズベキスタンのもの、上の階に東アジアやヨーロッパのものが置いてあった。

入場料を払ったからには隅から隅まで、ウズベク芸術を味わいつくしてやろう!

貧乏人根性で長いこと展示品を見ていたので、すごく疲れた。

きれいなものは一気に見るより、日常生活の傍にあってちょっとづつ味わうのが一番いい、、、


やはりより興味を惹かれるのは、下の階のウズベキスタン独自のもの。

伝統的な調度品もよいし、ヨーロッパなどの近代絵画をベースにしてウズベキスタンらしさを出したものもまたよい。

それにしても、疲れたなー。

ベンチに座っていると、仕事をサボっている、いや休憩しているらしき女性たちが話しかけて来た。

どこから来たの?一人?


私の旅のことや展示品のこと、取り留めもないことで話が弾む。

女性たちはちょうど、50代、40歳、32歳、23歳と、各年代のウズベキスタン女性に一気に出会えるお得感。

私はというと、18歳かと思った!と言われ。

旅してると若返る、というよりは、なんと言うかクソガキ感(?)が出てるよなと最近自覚するのである。

仕事に戻ろうとする一人を、いいからいいからもうちょっと休憩しようよと他の女性たちが引き留める、和やかな職場。


あー、お喋り、楽しかったな!

きれいに整った展示品や観光地やホテルより、飾らない普通の生活を知ることこそ、旅の真骨頂だよな!

そう再確認して、美術館を出た。


次はバザールを目指して歩いて行く。

歩いていると、路上の絵画マーケットを見つける。素敵だ。

サーカスもある。マドラサもある。

公園では現地の人たちが、写真を撮ったり、景色を眺めたり、それぞれに春を楽しんでいる。

白濁した川の色に、桜の色がよく似合う。






ようやくバザールに辿り着いた時には、お腹ペッコペコだった。

さっそくジャガ芋と、チョコを巻いたお菓子を買って、かじりながらバザールを歩いて回る。

シャワルマも発見し、いい栄養と購入するが、知ってるシャワルマとはちょっと違う。

パンはラップみたいなペラペラのもので、それに鶏肉、玉ねぎ、キュウリ、トマト、ポテチが入っている。


バザールを見て歩いた後も、ひたすらに町を歩き回った。

たった一日のタジキスタン観光だ。

日も暮れたころには、少しタジキスタンにも親しみが生まれてくる。

ってあれ、ちょっと待って。

ポケットに入れてた9000ソム、落とした、、、


相変わらずのうっかりっぷりだ。

まあいいか、必要な人が拾ってくれるだろう。

こんな風に思えるようになったのは、たくさんの見知らぬ人々に親切にしてもらったお陰だろう。


歩き、歩いて夜のダムを発見。

カップルも歩いている。

闇に聞こえる水音が心地いい。
夜も安全に出歩けて、いいなあ。
今日も一日、たくさんのものを見た。
そろそろ帰ろうかな。

くったくたになってホステルに辿り着く。
シャワーを浴びて、明日のことを調べる。
とっても勤勉な旅人だ。
明日はサマルカンドへ行くつもり。楽しみ!!