30年。 | めめおの乳ガン日記☆まいにち楽しいことイッパイ。

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めめおの一日一笑のつれづれ日記です。

 
「…福顔ね。アナタはお金に苦労しないわね。」
 
 
いきなり言われたらしい。
出勤途中のコト。
母の同僚の話。
 
 
ものすごく高そうな毛皮を着た女の人でね。
もぅ、いきなりよ。
いきなり、人の腕を取ってそう言うのよ。
ビックリしたわよ。
歩いてていきなり。
 
何か買えって言われるんじゃないかと思ってさぁ。
 
 
 
昨日のコトの様に思い出す、そんな昔の話…
 
 30年くらい前…だな。
いや。
もっと前か…
 
当時、その同僚氏は御一家でご商売をなさってたのだが、失敗。
母の勤務致しておった会社にパートで勤めだしたんだよな。
 
娘さんが、めめおの一つ下でさ。
年が近かったコトもあり、`お姉さん´`お姉さん´て懐いてくれてさ…
 
 
 
 
そんな話を聞いたすぐ後。
その同僚氏の義祖父氏が、交通事故に遭われた。
公的機関のクルマにはねられ、治療の甲斐なく…
 
 
不謹慎な話ではあるが、かなりな額の賠償金が支払われた…らしい。
そして、遺産相続。
 
二束三文にしかならないのよ…
そう言っておった土地を相続。
 
…が、
 
その二束三文の土地に鉄道駅が出来るコトになった。
 
 
二束三文どころか、驚くほどのお金を手に入れるコトになった。
 
 
もぅ、ビックリするほどの札束よ。
初めて見たもん。
いやぁ。
こんなコトになるなんてねぇ…
 
 
それまでの生活が一変。
山の上の、眺めの良い一軒家に引っ越し。
良い家…だったな。
グルリと風景を見渡せてさ。
 
 
いいなぁ。
いや。
こんな眺めの良い家に、住みたくても住めんもんなぁ…
 
 
…が…、
 
 
引っ越しが済んですぐ、同僚氏の実母氏が亡くなられた。
 
一人娘であった同僚氏、実父氏が早くに亡くなられたコトもあり、全てを一人で相続された。
 
三路線使える駅前。
長屋…とも言っておったが、立地的には申し分ない土地家屋を相続。
 
 
やはり、かなりな額の相続をしたらしい。
 
 
 
それ以降、全く交流がなくなってしまった。
 
もう、働かなくても一生暮らせるもんなぁ。
 
 
そう言って、パートは辞められてさ。
 
 
 
 
預言者って、いるのかねぇ。
母の他の同僚達は、ナニカにつけ高そうな毛皮を着た女の人の話を持ち出し、`アタシにも言ってくれないかしらねぇ。お金に苦労しないって…´なんて話をし合ったらしい。
 
 
あれから…
 
 
どうしてるんだろ。
母の元同僚氏。
 
最近、三路線使える駅前の、相続したという場所の近くを通った時、マンションが建てられたのを見てフト思い出した。
 
 
 
高そうな毛皮を着た女の人。
 
 
 
今のめめおを見たら、なんて言うだろ。
 
「…アナタ、余命…」
 
 
 
いやいやいや。
コワイコワイ。
 
持って生まれたモノが見えるのか…
だとしたらば、この先のコトを見て欲しいとも思うが、知らぬがホトケな言葉もあるもんなぁ。
 
元同僚氏。
何を致しておるだろ。
 
 
 
昔々な話を思い出した如月。
 
梅が満開だぜブーケ1
 
 
 
さて。
この話…
 
 
 
作り話だと思われますか