前回に引き続き、品揃え戦略について考えたいと思います。
中小企業の戦略としては、品揃えは絞り込んでいく。
それが原則である事に異論はありません。
しかし、現在優良と言われている企業が皆そうしているか?というと必ずしもそうではないと思います。
むしろアイテム数については増やしている企業も多いのではないでしょうか?
ユニクロのアイテム数が少ないとは思いませんし、手芸用品販売のユザワヤは売れないと分かっている商品まで仕入れる事で有名です。
まあ、「ユニクロやユザワヤは中小企業じゃないよ?」と言われればそれまでなんですが。。。
では品揃え戦略を考える際には何に留意すれば良いのか?
私は、以下の3つのポイントは最低限押さえておかなければならないと思います。
①その品揃え戦略は、会社や社長のビジョンと一致しているか?
②品揃えを広げる(または絞る)事で競争優位に繋がるビジネスモデルが確立できるか?
③品揃えを広げる(または絞る)事が、顧客にとって価値があるか?
②と③は、同じことを企業の目線と顧客の目線で言い換えているだけですが、少なくともこの3点をきっちり考えれば、品揃え戦略で大きな失敗をすることはないんじゃないかと思います。
さて、最後にもう一度事例ⅢのC社に戻りたいと思います。
C社の主力製品は、ダイニング用テーブル、チェア、スツールです。
そのアイテム数は、木材の品種違いと塗装の色違いで170アイテムです。
ここでいくつかの仮定を基に、C社製品のデザイン毎の品目数がいくつあるか?
予測してみたいと思います。
ダイニング用テーブルとチェアはセットになっており、デザインの異なる商品がα種類あるとします。
するとアイテム数は、テーブルとチェアの1種類づつで2αとなります。
スツールは単体でデザインされているので、デザインの異なる商品がβ種類あるとします。
アイテム数もβとなります。
家具小売店などで見る私の主観から、C社の製品の2/3はダイニング用テーブルとチェアのセットで、残り1/3がスツールであると仮定します。(その他の製品の存在は無視します)
さらに色については、健康・安全志向にマッチした商品である事から、アイボリーなどといったナチュラルカラーが2色、それに白と黒、合計4色があるとします。
以上の仮定を式で表すと、
2(アイテム)*α(種類)*4(色)+1(アイテム)*β(種類)*4(色)=170
α=2β
という連立方程式が成り立ちます。
これを解くと、αは約17、βは約8.5です。
つまりC社においては、17種類のデザインの異なるダイニングテーブル&チェアのセットがあり、8.5種類のデザインの異なるスツールがある、という仮説が成り立つ訳です。
これって多いでしょうか?少ないでしょうか?
結構微妙だなぁ~、と私は思います。
C社が提案しようとしているのはテーブル、チェア、スツールという製品そのものではなく、これらの製品を使用するライフスタイルです。
十人十色の時代において、17種類ものライフスタイルが提案出来るとしたら、それは強みだと思いますし、顧客にとっても価値のある事だと思います。
ならばC社にとっては、170アイテムあることが問題ではありません。
成行き的にアイテム数を増やして、それをコントロールしていない事が問題ではないでしょうか。
では、今後のC社はどうすれば良いのか。
これについては、ヨキさんから答えをコメントに提示して頂きました。
(ヨキさん、コメントありがとうございます)
私もヨキさんと全く同意見です。
オーダーエントリー方式を採用して多品種化に対応していけば良いんじゃないでしょうか?
木製家具はプロセス型の生産方式で作られるので、オーダーエントリー方式は導入し易いと思います。
さらに、素材や加工の共通化を進めれば、受注品の短納期化も進むと思います。
私はこんな感じC社の将来を描いてみたのですがいかがでしょう?
妄想しすぎですかね・・・?