私はギリギリでいつも生きていたいから毎日金欠です。

店で着るしか使い道のないドレスに金を掛けるなんてもってのほかです。

そんな余裕ありません。

でも新しいドレスが欲しくなってしまうのが女心です。

だから新しいドレスを買う時は毎回オークションです。

見ず知らずの誰かのお下がりを新しいドレスと呼んで良いのかはこの際気にしません。

3千円以下で可愛いドレスが沢山。

それを狙うライバルも沢山。

私が入札してすぐ被せてくる奴なんなの。

締め切りギリギリに入札する奴なんなの。

ずっと画面見てんの?

どんだけ暇なの?

朝から戦い続けてやっと一着落札できました。

私が一番暇です。

なんの前触れもなく私の前からいなくなったくせに

私が今までどんな気持ちだったか考えた事もないくせに

辛かった

寂しかった

何度も忘れようとした

忘れるなんてできなかった

ずっとずっと待ってた

『誰かに似てるよねー』は、お客さんとの会話のネタがなくなった時の常套句です。

みんな考える事は同じなようで、ほとんどのお客さんがその話題には飽きた感を醸し出しながらも『他の店では○○って言われた』と答えてくれます。

○○が身内や友達だった場合は90%の確率で架空の人物だし、芸能人だった場合は雰囲気がかすってるだけです。

かすってすらいないイケメンの名前が出てくる事もあります。

冗談は顔だけにしてくれと言いたいけど、本人が満更でもなさそうだと否定する事はできず、かといって似てる要素は皆無なので肯定もできません。

なんだか微妙な空気が流れます。

無茶ぶりして投げっぱなしにしたどこぞの飲み屋の女に心の中で文句を言います。

小汚ない格好なだけでオダギリジョー似になるなら、淀川の河川敷はオダギリジョーだらけです。