今回京都に来たのは、猿山で猿に餌をあげるため。

猿山へ続く道の途中には、「猿と目を合わせてはいけない」とか、「紙袋を持っていると、餌と間違えて襲われる可能性がある」なんて、注意書きの看板が立てられています。

そんなことより、ほぼ垂直みたいな坂道の方が私達にとっては大問題。

もう吐きそう。

しかし、やっぱり自分に厳しい私達。

運動不足な体に鞭打って登り続けます。

ガサガサという音に視線を上げると、高い高い木の上に猿がいました。

野生の猿!

それを見に来てるんだから、いてくれなきゃこまるんだけど、猿なんて動物園でしか見たことがない現代っ子にとって、野生の猿がナチュラルにそこら辺にいることは衝撃的でした。

さっきまでの吐き気も一瞬で忘れました。

そして、ここは山なんだと改めて実感しました。

注意書きを真面目に読まなかったことを悔やみました。

「ちょっと開放的なふれあい広場へ行くんだ♪」ぐらいのノリでここまで進んで来たけれど、ここには柵はおろか、飼いならされた動物も、飼育員のお兄さんもお姉さんもいないんだ。

動物さんとふれあい☆なんて甘っちょろい考えは通用しないんだ。

ここにあるのは、自然界の弱肉強食のみなんだ。

一気に高まる緊張感。

しかし、柵を見つけて一安心。したのもつかの間。気づいてしまう。

これあれだ。人間用だ。

閉山したあと、人が入って来ないようにするやつだ。

入れないということは、出られないということです。

日中でも底冷えするこの時期に。

この山に腹ペコ熊さんがいない保証だってない。

山怖ぇ。

熊はもっと怖ぇ。

ねぇ、どうしよう?軍曹、熊がでたらどうしよう?

「もし熊が出たら、山頂の猿の所まで誘導すればいいじゃない!」

孔明の仕業か!

マジ天才。

軍曹と友達でよかった。

ていうかさー、猿の注意書きっていらなくない?

熊に比べたら猿なんて可愛いもんでしょ?

目を合わせてはいけない?

ビビるから舐められんだよ!

やってやんよ!

恐れるものがなくなった私達の前に立ちふさがる

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野生。

怖い!!!

猿怖い!!!

上手く言えないけど、あの時私には確かにオーラが見えました。

野生のオーラ。

めちゃくちゃ怖い。

完全に襲撃フラグ。

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私達の前にも何組か歩いていたんですが、誰もが恐る恐るやりすごす中で、「え!?交尾してない!?ねぇ!交尾してる!!」と、テンションあがってたのは軍曹だけでした。