機嫌を損ねたら適当にされるかもしれない。

美容師さん相手に強気に出られないのは、ネガティブな性格のせいだと思ってました。

だけどあれはきっと美容師さんの巧みな精神誘導のせいです。

まず最初にてるてる坊主みたいな格好にさせられるじゃないですか。

対してお洒落な格好の美容師さん。

この時点で立場の優劣を刷り込まれているんです。

次にイケメン美容師さんにされるブラッシング。

この時期は店に着くまでに汗ばんでいる確率大。

頭汗すげーとか思われてんのかな
臭いかな

抑えきれない動揺。

そして、普段は髪の毛で隠して気付いてないフリをしている顔の肉は全て曝け出され、アルミやラップで松ぼっくりみたいになった頭で放置プレイ。

気を使って話し掛けにくるイケメンアシスタント。

やめて!来ないで!

シャンプーの後もまだまだ続く辱め。

タオルを石油王巻きで店内引き回しの刑。

「お疲れ様でしたー」「お疲れしたー」

やめて!見ないで!

松ぼっくりで折れかけていた心は、この時完全に折れます。

勝てる気がしねぇ。

そして数ヵ月後。

髪はまたもとに戻るけど、心の傷は簡単には戻りません。

店内に脚を踏み入れた瞬間に蘇る、めくるめく羞恥プレイの記憶。

オラ、ぞくぞくしてきたぞ!