他人とのより良い関係においては、「距離感」を大切にすることが重要になってきます。

 相手が快適と感じる身体的な距離感と、自分が快適と感じる距離感は異なるかもしれません(これはその日の体調や気分によっても、変わることでしょう)。

 また、自分の考えと相手の考えは、いつも一緒なわけではありません。心と心の間にも、違い(≒距離感)があるでしょうし、あって当然です。

 このように、より良い人間関係においては、相手と自分との間の身体的、精神的な距離感を適切に尊重することが重要です。

 

 そのことを踏まえた上で、私は、《妻さん》に対する「距離感」を尊重できていなかったなあと反省しています。

 私自身は、以前のブログにも書きましたが、「ニコイチ」的な価値観を有していました。お互いの違いを認めず、「一心同体」であることを求める価値観です。「距離感」との関係で言うと、「距離感が近ければ近い方がいい、ゼロなら最高!」という考えになります。

 こうした考えの下で、私は、《妻さん》との間で「距離感」を感じると、《妻さん》に対してこんなふうに、怒りをぶつけていました。

 「何で一緒にいてくれないんだ。」

 「オレは近づきたいのに、何で離れていくんだ。」

 

 私は、《妻さん》にとっての適切な距離感を尊重していませんでした。自分基準の尺度で「距離感」を考えていて、自分が望む「距離感」を確保できないときに、《妻さん》を非難していたのです。

 

 距離感に関わるDVは、これだけにとどまりません。

 私は、《妻さん》との関係では、「距離案」をゼロにしたいと考えていましたが、他方で、「異性の方」に対しては、過剰なほど距離感を取っていました(=遠ざけていました)。

 

 それはなぜか。《妻さん》の行動を制限するためです。

 「自分は異性を遠ざけている。だから、《妻さん》も私と同じように、異性を遠ざけるべきだ。それが平等な関係なのだから」

 

 こんなふうに「平等」という言葉を都合よく利用して、「異性に対して過剰な距離感を取ること」を要求していました。結果、《妻さん》ば異性の友人・知人からどんどん孤立していきました。

 

 相手と自分の「距離感」を尊重すること。それは、相手や自分が自他を尊重して、大切な関係を築いていく上で、必要な前提条件の一つなのだと感じます。

 距離感、大切にしていきたいです。

 

(参考)過去のニコイチについてのブログ

0126_DVをもたらす「ニコイチ」という考えについて①

https://ameblo.jp/091211170801/entry-12575897702.html