無限の玄/風下の朱 小谷田奈月 初版 2018年7月

中編二篇(表題作)からなる本。まだ、新人と言える作者だが、この本で5冊目となる。
三島賞は無限の玄の方。芥川賞候補は風下の朱 の方。
 
個性的な作品。個人的には 風下の朱の方が好き。野球部部員の資格としての「健康的」という単語のとても個性的な定義・テーマが面白い。その個性的な定義の最終的な処理の仕方も、そうするんだ、という感じで、予想を裏切られた。野球部員として、そして人間として、「健康的」なのは誰なのか、それは社会的な強者なのか。
 
無限の玄の方も面白い作品だが、小生には「無限」であることの意義が分かりにくかった。
 
黒=男、赤=女 というのが帯の意味なのだろうか? あまりにステレオタイプだが。。
 
★★★
 

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