串田孫一の随筆集 文房具56話 ちくま文庫の初版は2001年 単行本初版は1978年 その後追補あり。

様々な文房具についての随筆がその道具への愛情とともに書かれる。ぶんまわし=コンパスなどのそうだったのか、と思わせる単語も。縦書きの「帳面」や「万年筆」についての文章もあり文筆家であり、絵や書も描く作者の各種道具へのこだわりや感謝の念が気持ちよい。
 
ボンナイフや肥後守など、直接この単語は出てこないが、出てくる会社名などを検索すると懐かしい商品に行きついて、ほのぼのと嬉しくなった。 昭和感満載。
 
技術面を説明するわけでもなく、有用さを強調するわけでもない、文房具談義。
書けそうで書けない、そんな文章が素晴らしい。
 
★★★★

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