ちょっとウザいfacebookの広告の中で 少しだけ気になった広告(商品)があった。
自転車のブレーキシュー(ブレーキパッドのようなもの)なんだけど、3種コンパウンド合成になっていて雨天でも乾燥でもどちらでも効くんだそうだ。
普通ならマユツバもののこの手の広告はスルーするところだけど 値段がかなり安かったので試しに使ってみることにした。
imeZiというところのブレーキシュー
店頭で販売されているところは(今の所)見たこと無い商品。
この手の新商品はとにかくやたらと宣伝してるか高いかのどちらかと相場が決まってるんだ…。
キャリパーブレーキはリムを挟み込んだ時の摩擦力で制動力を生みだす
ブレーキシューを交換する前に写真を撮っていたらタイヤの減り具合が気になった。
せっかくなのでタイヤの前後ローテーションもしておこうか。
左側が前輪、右側が後輪に装着していたタイヤ
色が緑色なのは気にしないで。
クランクを回す動力はチェーンを介して後輪に伝わり 地面を蹴って前進するので後輪の方が減りが早くなってしまう。
しかも全体的に丸く減るのではなく、接地面のタイヤ中央部が平らに(台形のように)擦り減るのが普通だと思う。
前後輪で極端に差が出る前に、かつタイヤ内部のズック(カーカス、スダレ)が露出する前に交換ないしローテーションをしておきたい。
この辺はクルマも同じ(ただし前後のタイヤサイズが同サイズの時に限る)。
ラバー砥石
自転車のブレーキの種類のなかでオーソドックスな「キャリパーブレーキ」はホイールのリム部を両端から挟み込むことで制動力を得る。
この時 重要なのはシューと呼ばれる抑えゴムの材質とホイールリムの表面形状。
できることなら平面で、均一なリムの方が摩擦力が上がるわけで 無理のない範囲で表面を均一化すれば制動力の向上に繋がる(ハズだと思う)。
そこでリム表面の研磨に便利な「ラバー砥石」という以前同様の作業をした時の商品を使ってリムを綺麗にする。
あまり目が荒いものを使用するとリムが傷だらけになってしまうので適度に細かいものを使用(#120番相当がいいらしい)。
ラバー砥石は砂消しゴムみたいな感じの柔らかいもので かるく水に浸して擦りつけることで表面の凹凸を少しづつ均すことができる。
最初は油分が残っていて手に抵抗を感じるけど ある時から「フッ…」と軽く変わる。
その感触が磨きが済んだ合図。
あとは日が暮れるまで一生懸命擦る!擦る!擦る!
(リム研ぎ作業の都合上タイヤは外した方がいいと思う、そのついでにローテーション…かな)
左:研磨後 右:研磨前
ゴム素材のブレーキシューがアルミ素材のリムを押さえ込めば当然ゴムの方が先に削れるが、実際には路面の微小なチリや砂などを噛み込んでアルミリムも少しづつ削ってしまう。
円周状に、レコードの溝のように細かい筋が残るのはブレーキ制動時 ホイールが回転しているから。
先の作業で利き腕がパンパンになった頃、ホイールリムは綺麗な銀色の輝きを取り戻しているはず。
※ただしリム使用限度のサイン(ピンホール、磨耗インジケーター)が消えているほど磨耗していたり すり鉢状に偏磨耗しているホイールの場合はこの手法はあまり効果的ではないです(要交換ってこと)。
さっそく本題のブレーキシュー
さて、ホイールリムも綺麗になったところで本題のブレーキシュー。
imeZi(イメジ?)というところのアロイリム全般用の乾湿兼用シュー。
実売価格は約1,600円(前後セット)でシマノのDURA-ACEグレードのブレーキシュー「R55C4」と同価格帯。
今回はその半分ほどの値段で2セット入手。
(カーボンホイール用やコンパウンド違いのシューもリリースされてる)
ネジやナットの順番、フネの向きを間違えないように。
イモネジ錆びてるね…。
シマノのR55C4のパッケージにはこのイモネジも付属していたハズ。
どこかに余ってたな…。
3種コンパウンド
この3種コンパウンド合成シューってどうなんだろう。
どれがどういう素材でどんな効果があるかはワカンナイけど、乾燥した晴天時も走るのもイヤになる雨天時でも最適な制動力を生み出してくれるんだそうだ。
本当かね…。
フネへの装着は左右の向き・回転方向を間違えないように。
スライド固定したシューはイモネジですっぽ抜けないようにしっかり留める。
イモネジはとても小さいのでバカ力で締め込むとナメたりネジ穴を破損してしまうので注意。
軽くキュッとね、キュッ。
シューの当たり面
ブレーキシューのリム当たり面調整はウチよりわかりやすい画像付きの他のサイトを参照されたし。
簡単で基本的な作業だけど ブレーキは安全に直結する重要な部品なので、不安な場合は技術習得者やショップさんに依頼すること。
前後ローテーションも済ませました
交換後は競り出たシューがリムに近づき充分な引きしろが確保できなくなるのでワイヤー調整(アジャスター)も同時に行う。
R55C4、左:未使用品 右:使用済み
ブレーキシューについている縦溝が消えて無くなっていないのでまだ使用限界ではないと思うけど なくなるまで待っていたらせっかくのimeZiシューが試せないので思い切って交換した。
手持ちの予備新品シューを並べてみると当たり面の厚みが半分くらいになっているのがわかる。
積算総走行距離 6,190.3kmにて交換
これだけウンチク書いてクソあまり効かなかったらカレーにして喰うしかないね。
2017/08/07 記