悪名高きBB30を採用している僕のカドハチ(cannondale  CAAD8)だけど、先日のひとりジャパンカップの最中にやっぱりクランク付近からパキパキ音がしてきた。

 
金魚のエサやりと思えば定期的にメンテナンスしてあげるのも楽しいもんだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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前回のメンテナンスから約2,500kmほど走っていたみたい。
そろそろ開けてみてみようかと思ってた矢先にパキパキしてきたのでちょうどよかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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クランクを外してゲタを抜いてみるとベアリング周辺には砂埃がたくさん付着していた。
防水性を高めるためにパッキンにシーリンググリスを塗付しておいたので それに付着したものだろう。
グリスを塗らなかったらベアリングにどんどん侵入してしまうのだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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前回のメンテナンス時にリテーナーを表向きに揃えたのでフレームに圧入されたままメンテナンス(洗浄とグリスアップ)できるようにしてある。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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しかし今回はBBシェルに圧入することは変わらないが スピンドル径24mのシャフト(要はシマノクランク)がそのまま使えるようになる新品の変換ベアリングを使ってみることにした。
定価の半額以下で入手したベアリングはTOKEN製のTK-BB30AR。
品番の末尾に  -TBT  が付くとセラミックベアリングになり定価は3倍に跳ね上がる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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良い子は真似しちゃいけません。
 
ベアリングの摘出は反対側からピンポンチなどでコンコンした。
1度に同じ場所をぶっ叩くのではなく、対角線状(星を描くように)に交互に叩き出す。
丁寧に、かつ思い切りよくひっ叩くと30秒もしないで摘出できる。
 
芝生に置いて作業するのは打撃でフレームやその他車体がダメージを受けないようにするため。
 
良い子は専用工具を使うかショップに任せた方がいいです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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摘出したベアリング。
そういえばCANNONDALEの2017カタログの末項には補修パーツとしてFSAのBB30用ベアリングやサークリップ、圧入・摘出の専用工具がラインナップされていた。
販売店向けマニュアルではなくエンドユーザー向けのカタログで、だ。
 
これはどういうことなんだろう?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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TOKENのBB30ARのカップ部は黒のアルミ製。
他にも赤青金があるそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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BB30ARはそのままブチ込めない。
フレームのBBシェルに残されたベアリングを固定させるサークリップがあるからだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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サークリップ用の工具を2つの穴ボコに差し込んで抜き取る。
穴ボコに入りさえすれば先端の細いラジオペンチ(ニードルプライヤー)でも代用できる。
このサークリップも2017カタログに掲載されていた。
個人レベルでこんな事やる人いるのかね?
ベアリングの圧入や抜き取りメンテナンスは販売店に任せた方が業界的に潤うんじゃないかな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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BB30ARの圧入は専用の圧入工具かゴムハンマーなどで丁寧にコンコンする。
その際フレームのBBシェル内側とアダプターの圧入部にグリスを塗付しておくこと。
スムーズな圧入と、かじりついて固着しないようにするためだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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せっかくクランクを抜き取ったので以前から試してみたかったことをやってみる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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右がプラクシスワークスの52-36T、左がシマノFC-4650 Tigraのコンパクトクランク用50-34Tチェーンリング。
どちらも同じPCD  110なのでインナーリングだけを交換してみる。
 
プラクシスワークスのチェンリングには購入時別のクランクが付属していたが、購入代金(送料も含む)で売却できたので 実質無料でこのチェンリングを入手できたことになる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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アウター52Tとインナー34Tで歯数差18Tは、フロントディレーラーFD-6800のシマノの定めるキャパシティ16Tを超えてしまう。
キャパシティを超えるとどんな事が起こるのか?
通常走行に支障をきたしてしまうのか?
そもそも変速が出来なくなってしまうのか?
 
今日もまた、そんな好奇心を抑えられなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
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そういえばいつも使っているチェーンルブ(オイル)を切らしてしまったので お友達から提供してもらった別のルブを使ってみた。
このオイルを使ってからはいつものような走行距離や操作でもスラッジや砂埃が少なくなった印象だ。
 
僕は自転車を室内へは入れず 自宅の軒下に置きっ放しなのだが、雨風に晒されてもオイルが流れ落ちることもなくしっかりと保護してくれている感じ。
変速時や歯数差の大きなチェーンポジションでのノイズも少なく チェーンに伝わる感触もダイレクト。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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スプロケットに残る汚れ(スラッジ)もかなり少ない。
注油時の余分なオイルは拭き取ってから乗り出しているが、同じように拭き取っても前のオイルよりも汚れは少ない。
金属摩耗の衝撃をうまく受け止めてくれているからなのか。
 
チェーンに注油した際は余分なオイルは拭き取った方がいい。
ベトベトドロドロのままではトリモチくっ付けて走るようなもの。
金属粉や砂埃を巻き込むばかりか チェーンにダメージを与えかねない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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ディグリーザーで洗い落としたかのような色ツヤ。
ここまで汚れが少ないと大丈夫なのかと心配してしまう。
 
欠点は価格がやや高めなこと。
耐久性、耐水性があるかどうかはまだわからないが 安いオイルをこまめに注油メンテナンスするか 高いオイルで少し長めに使うか…。
 
このへんはオーナーの価値観とお財布次第だと思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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チェーンを掛ける前にクルクルしてみたら これまでのBB30ベアリングよりもはるかに軽やかに回り続けてくれた。
 
あまりの軽さにペダルに脚をかける時に向こう脛を強打し 流血沙汰になってしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
フロントチェーンリング52-34Tは思ったよりも普通に変速できた。
チェーンラインがズレることもなく、インナー→アウターへもしっかりチェーンが登ってくれる。
そこまでするならコンパクトクランク50-34Tにすれば良いのだろうけど…。
 
 
 
 
ひと通り作業が終わったのでテストしようと思ったら雨が降り出してきてしまった。
 

 
 
 
2016/10/25       記