幕末の京都

京都三条木屋町(きやまち)の旅籠(はたご)

池田屋に集まった長州藩などの尊王攘夷派を

新撰組が急襲した

世にいう「池田屋騒動」。

 

上掲の画像は

1958年公開の東映映画『新撰組』で

「池田屋騒動」を描いたシーンでの

”池田屋階段落ち”のヒトコマです。

 

画像中央の”のけぞった侍”

実は、この後

高さ8メートルの階段を転げ落ち

下の”地面”…

実はスタジオのコンクリートの堅い床に

倒れ込みます。

 

演じたのは

 

 

 

故・汐路章 (しおじ・あきら)氏。

ご年配の方ならば

『水戸黄門』などのテレビ時代劇で

ちょくちょく見かけただろう

悪役の役者さんです。

 

この”池田屋階段落ち”のシーン

誰もがクビを横に振った配役を

高額の危険手当に惹かれて

引き受けたものの

撮影当日の朝

妻子のために

無審査の簡易保険に申し込んだという

半ば命がけの撮影だったそうです。

 

幸い、重いケガもなく

手当を貰って帰宅した汐路氏

その後は池田屋階段落ちで名をはせたおかげで

大部屋俳優から個性的な悪役として

売れっ子になられました。

 

後年、1982年に公開され

大ヒットした松竹映画『蒲田行進曲』で

平田満氏が演じた大部屋俳優”ヤス”

実は、この時の汐路氏がモデルなんですよ。