精神分析の創始者であるジグムント・フロイト(1856-1939)は、今の行動に至る背景には、過去に何かしらの原因があると考えました。
例えば人目が怖くて自宅に引きこもっている人に対して…。
「友人関係でトラブルがあったから」
「職場で上司に叱責されたから」etc…。
こうした過去のトラウマが、外に出るのを怖くさせ、自宅に引きこもるようになったと考えたのです。
これに対し「人間の行動には全て目的がある」と考えたアルフレッド・アドラー(1870-1937)は、「引きこもる目的の為に、友人や上司を引き合いに出しているだけだ」と考え、引きこもっている「今」に焦点を当てました。
そりゃー友人関係でトラブルがあった人、上司に叱責された人全員が引きこもる訳ではないですからね
だけどこれ、心が弱っている時には少し厳し過ぎませんかね❓
私は「誰かのせいにしても良いじゃない❓」って思うんです。
それでどうにか、自分を保とう(守ろう)としている時もあると思うんです。
人間はそんなに強くない。
それは、私自身がそうだから…。
いつも自己啓発モードでいるのはしんどいもん
だけど過去は変えられない。変えられるのは今だけ。過去をほじくり返しても仕方がない。
これも一理あると思っています。
それに過去の傷付きを吐き出す事で、また別の見方が出来るようになる可能性は大いにありますが、過去の辛い経験を話すには、それ相応のエネルギーが必要だし、当時を思い出して再び苦しくなるリスクだってはらんでいます。
つまり「原因論」か「目的論」かは、その時の状況に応じて、自分都合で柔軟に使い分けたら良いんじゃないかな❓って思うんです。
だからフロイトとアドラー。
私は、どちらもアリだと思っています