ピーナッツの形が可愛らしい。
李方子(日本読みで、りまさこ)さんは、日本の皇族 梨本宮家の長女で、戦前に李氏朝鮮 最後の皇太子に嫁いだ方です。
日本と朝鮮を結びつける政略結婚とされています。
戦後は韓国に帰化して韓国最初の養護学校や障がい者施設をつくり、障がいのある方のために生きました。
李方子さんの趣味は七宝焼や陶芸でした。
この茶碗は、養護学校や障がい者施設をつくる資金を捻出するために、李方子さん自らが作陶し販売した茶碗です。

轆轤目が三筋です。
高台脇には李方子さん直筆の「方」の字が入っています。

陶芸作品として、なかなかの作ですね。
めあとも五つ。

趣味の域を越えています。

李方子さんは日本の皇族出身でありながら韓国の母と慕われ、亡くなった際には韓国で準国葬となりました。
日韓の交流、障がいのある方のために生きた一生でした。
陶器には、「方」
磁器には、「方子」
の字が高台脇に入ります。
李方子さんの直筆の箱の裏書です。
「楽善齋」とは李方子さんの住まいの名称です。
形だけではなく、餡もピーナッツが入っています。
