5月の茶席に掛けられる掛軸に「薫風自南来」という禅語があります。
読み方は、漢詩風だと「くんぷうみなみよりきたる」 茶席で一般的には「くんぷうじなんらい」。
意味は、「初夏の暖かさの中、爽やかな新緑の風が緑の香りを届けてくれる」でしょうか。
元は中国の皇帝が読んだものですが、自然の雄大さを読んだものとして、禅語として大事にされてきた言葉です。
「風薫る」
御製は、近江八幡 たねや です。

菖蒲を模した和菓子です。
何とも言えない綺麗さです。

全体を作ったあとに、下の部分を茶巾をあてた感じでしょうか。
茶碗は、萩 納富鳥雲さんです。

銘々皿は、岩手県・久慈 小久慈焼です。
綺麗に点ちました。
年に何回もないくらいに良い点ち具合です。


水の流れのような釉薬の垂れ具合が、魅力的な景色になっています。

どちらかと言うと春から夏向きの茶碗かな。

茶陶の世界では、何代も続いた窯元の器や茶道家元の箱書のある器ばかり重宝しがちですが、納富鳥雲さんのように萩焼が好きで 一から始められた方の作品が今一つ評価されない現状は、なんとも残念な茶陶の世界と感じます。
「さすが~~ たねや さん」という味わいです。

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