6月6日の「陶器の目止め実験」で、かなりの効果が確認できたので、いくつか茶碗の目止めをすることにしました。



「目止め」は、陶器を米の磨ぎ汁や小麦粉、片栗粉などで煮て、陶器の貫入や隙間に水やお茶、醤油などが入り込まないようにする手入れ作業です。

昔から土ものの陶器は目止めをした方が良いと言われています。






今回 目止めするのは、


萩    納富鳥雲さんの茶碗。




京焼     森里陶楽さんの紫三島茶碗。



萩    八代   兼田佳炎さんの茶碗。


この3碗を小麦粉で煮ることにしました。
6月6日の実験では片栗粉で行いましたが、今回は小麦粉にしました。





小麦粉を水で溶かします。お湯は固まるので厳禁です。小麦粉は、器一つに大さじ山盛り一杯を目処に3杯入れました。


カップだと小さくて、なかなか溶けませんでした。







大きな鍋に溶いた小麦粉を入れて、更に水に溶かします。


そして茶碗を入れました。


たっぷりと茶碗が隠れる状態です。






弱火で煮はじめて5分。
泡が出てきました。







15分くらいで、一面が細かな泡になりました。


25分くらいで沸騰直前になったので、火を止めました。





火を止めたら10分くらいで泡が消え始めました。


この状態で冷えるのを待ちます。
完全に冷えるまで4時間かかりました。
小麦粉が入っているためか、思いの外 時間がかかりました。



たっぷりと水を含んでいるので、乾燥した状態とくらべて、全く色合いが違います。


鹿背が綺麗です。






紫色が鮮やかです。







ピンク色が濃く見えます。


乾燥すると元の色合いに戻ると思います。


乾燥したら、お茶を点ててみますね。






今回の教訓
はじめに小麦粉を溶く器は大きい方が良いです。小さくて何回か水を足しながらで大変でした。
沸騰しかかると一気に泡が出てくるので、鍋からは離れられません。もう少しで溢れるところでした。
この鍋に3碗は多かったかも。ゆとりがあった方が、互いに触れずに済むと思います。




6月6日に、目止め実験の詳細を載せています。
面白い結果が出ていますので、ぜひ、ご覧ください。







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