日本の皇族(梨本宮家)出身で韓国最後の皇太子に嫁いだ、李方子(日本読みで、りまさこ)さんの井戸茶碗です。
昭和天皇の后候補にもなっていたことで、よく知られています。

陶器の作品には「方」、磁器の作品には「方子」のサインが入ります。
硬めの土で作られています。
形はいくらか小振りで轆轤目もあり、手にしっくりと馴染みます。
李方子さんは戦後 韓国に帰化し、韓国最初の養護学校や障害者福祉施設を作りました。
その建設・運営資金を捻出するために趣味の陶芸を生かし、自ら作陶・販売した茶碗の一つがこの茶碗です。
井戸茶碗が主ですが、晩年には青磁、三島、刷毛目なども作陶されました。

4月5日、7月1日に、李方子さんの井戸茶碗を紹介しています。
ぜひ、御覧ください。
井戸茶碗なので、何の和菓子にも合いそうです。

障がいのある人たちのために生きた その人生は韓国でも慕われ、日本の皇族出身でありながらも、亡くなられた際は準国葬として葬儀が行われました。

箱書きは李方子さんの直筆です。
箱の表には大きく李氏朝鮮の紋章が入っています。
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