長崎県波佐見で焼かれている波佐見焼は、
1598年開窯とルーツがはっきりしている焼き物です。
当時の大村藩主が、朝鮮半島からの陶工に焼かせたのが始まりです。
当初から食器などの生活の器中心の作陶が盛んで、大規模な窯業地となりました。
江戸時代中期には、すでに160メートルの登窯があったそうです。
藩窯の性格が色濃いのですが、藩が直接経営に携わったわけではなく、藩の庇護の下発展した民窯という理解が正しいようです。
陶器作りから始まり、磁器も生産するようになります。

「杓掛け」という手法を用いた銘々皿です。
写真をよく見ると、薄く波紋のようなものが見えます。
施釉の際に、最後に柄杓で釉薬をゆっくり薄くかけたものです。
きれいです。

どんな和菓子にも合いそうな銘々皿です。

高台まわりも、味がありますね。
銘々皿は、茶の湯 茶道の茶席では基本的に使われませんが、茶席の趣向や和菓子によっては使われることがあります。
家でお茶を楽しむときには必需品の銘々皿です。