銘は、「麩まんじゅう」
御製は、深川 伊勢屋 です。

都内や近県には、屋号が「伊勢屋」の和菓子屋さんがたくさんあります。
元々江戸時代には近江商人の多くが伊勢屋の屋号で商売をしていたそうで、あらゆる業種に 伊勢屋 があったそうです。
その内、暖簾分け の習慣が色濃かった業種であった 和菓子屋で、伊勢屋 の名が継がれてきたそうです。
また、同じ和菓子の伊勢屋 でもいくつかの系統があるそうです。

銘々皿は、塚本快示 さん。
茶碗は、萩の波多野善蔵 さんです。
夏らしい銘々皿と思い、塚本快示さんの青海波の銘々皿を出してみました。
この波多野善蔵さんの茶碗は、5月8日に紹介した茶碗です。御覧ください。
「萩の七化け」で、化けつつある茶碗です。
でも・・この茶碗 夏らしくないですね。
茶碗の選び方を失敗してしまいました。

麩饅頭は、生麩で餡をくるんだものです。
こし餡 の店が多いみたいですが、深川 伊勢屋さんは つぶ餡 です。
しっかりとした つぶ餡で、豆の感触を感じます。
京都では、和菓子屋ではなく、麩を作っているところで 麩饅頭を作っている場合が多いそうです。

笹の葉で包まれています。
見たことはないですが、笹以外の葉でも包むことがあると聞いたことがあります。
生麩はいたみやすいので、保存性の高い葉に包むのでしょう。