山口県長門で作陶された、十二代 田原陶兵衛さんの切り高台(割り高台)茶碗です。


「萩焼=切り高台」という印象がありますが、実際には萩茶碗の中では極めて少数派です。


「切り高台」「割り高台」どちらが正しい表現なのか、いろいろ本を調べましたが分かりませんでした。

本を書いた人それぞれの理解に違いがあるようで、調べれば調べるほどに深みにはまってしまいました。

お茶の先生に、切り高台と習ったので 切り高台とさせていただきます。

どちらでも間違いではなさそうです。


この茶碗は、田原家らしい大振りで深さのある茶碗です。色合いもうっすらと紅色で綺麗です。

切った高台まわりも迷いがなくスパッとしています。



名工として名声が高まっていた 十二代 田原陶兵衛さんは、陶芸家としてこれからという66歳で急逝されました。




典型的な深川萩の作りです。



このような切り方で、「割り高台」と書いてある本が結構あります。

高台を切る理由は分かりませんが、切ってあると指がかかり一段と使いやすくなります。
私は実用的な理由があって切ったのだと思っています。