島岡達三さんは栃木県益子の濱田窯で修業された方です。

独立後も益子で作陶を続け、縄文象篏の手法を確立されました。
そして、さらに縄文象篏の手法・造形を新たに発展させ続けました。

一定の高い評価を受けつつも、常に新しい作に挑戦し続けた島岡達三さんです。

初期と後期では全く作風がことなるように一見見えますが、ベースとなるのはあくまで縄文象篏です。


基本的な初期の縄文象篏の茶碗は3月13日の記事で紹介させていただきましたが、今回紹介させていただく茶碗は壮年期から晩年にかけての時期に、新たな縄文象篏として発表されたものです。


この新しい象篏の作品は全ての工程を島岡達三さんが創意し造りあげていたもので、皿や壺は時おり見かけますが、茶碗は他に見たことがありません。

この茶碗、わりと珍しいのではないかと思っています。

この造形は、個展では他の造形よりもかなり少ない数の展示でした。

箱には「盧花茶碗」とあります。

ぽってりと厚く、重めですが  手にしっくりとする茶碗です。

島岡達三さんの器は、手にすいつくような  しっくり感がいいですね。







他にはない造形です。



高台側も達三さんらしさがよく出ています。