久々に母の夢を見た。
 嬉しくて、もったいなくて二度寝したら、夢の内容を忘れてしまった。とりたてての出来事もない夢ではあったような。いい日。いいお天気。


 「きんの光のなかに」(まど・みちお)

 この世には草があるし木がある
 というようにして鳥がいるし獣がいる
 というようにして日々が明けるし四季が巡る
 というようにして私とても生かされている
 
 ふりそそぐ秋のきんの光のなかに
 という思いに浸れるのを幸せとして
 この数かぎりない物事のなかの
 どんなほかのものでもない
 
 これっきりの
 見えないほどの無いほどの
 一粒として