夏の花 宵ノ間ハ酒場ニテ 少女ラト笑ヒシガ 土手ノカゲ 線路ノ間ニ枕シテ 十一時卅一分 頭蓋骨後頭部割レ 片脚切レテ 人アリヌ 詰襟ノ服ヲマトヒ ヨキ服ハ壁ニカケ 友ノタメニ 残シオキシハ ネケガラニ似テ 「崩れ堕つ 天地のまなか 一輪の花の幻」思ヒツメ 来世ハ雲雀ト念ジ 人死ニヌ サリゲナク別レシ友ニ 書置きハ多カリキ (佐藤春夫「三月十三日夜の事」) 書き出が好きな本や文体が好き、テーマが好きな本とかあるけど、原民喜の「夏の花」はまず、そのタイトルが好きだ。写真は出たばかりの新書。 暑いなあ・・・川べりの夾竹桃が、痛々しい。