暑い。台風が近づいているとはいえ、本日も34度。
路地、といえば、中上健次だ。路地(部落)を舞台に、宿命的な世界を描いた。
「重力の都」・・・それは堕ちていくということか。
もうひとり。路地を描くのは、上原善広。同じく、「部落」の出身と明かし、そこが起点なのだろう。
今日の一冊は「辺境の路地」(河出書房新社)。 「辺境の路地で拾った、人の話したがらない不幸話と己の恥」。
自虐と哀切・・・そんなふうに言えるのだけど。
先日の裁判の傍聴の話でも思ったけど、「一線を超えるかどうか」。
たとえば、苦しい、寂しいけど、保護してもらうためにあえて犯罪者となる一線。
それを超えるかどうか。
「堕ちる」、と「堕ちたい」は決定的に違い
女と「逃げる」と女と「逃げたい」も決定的に違う。
それを超えられないところの自虐であり、超えたところの哀切であり。