なぜだか知らないが、外科医の「阿川」が私にお金をくれたがっている・・・らしい。
 その額、ときに7000万。どうしたことか、時には5億。すでに用意してある様子。
 も~、やだよう。阿川、どこに勤務か知らないし、開業医でもいいけれど、どうぞ、ギリシャに寄付してあげて。それがいやなら、ユニセフに。それもイヤなら河原で燃してよ。

 こんなメールにひっかかるわけないのにね。それでも阿川は毎日やってくる。



 外科医である必然性ってなんだろう。阿川は神の手を持っているの?奇跡を何度も起こしたの? そんなこと思うとね、開けたくなるじゃん。あ~来ないで。


 
 今日。仲のいい友達と、死刑はどうよ・・・って話になった。
 私はイヤだ。誰かが手を下さないといけない。誰もそんなことしたくはないよ。
 だから、数人が立ち会って、誰ともわからないようにしてる・・・でもみんな、おかしくなると思う・・。
 じゃ、被害者になったら?
 でも被害者じゃないから、言えない。
 だから、もし被害者になったら?
 もしは、ないから・・・。こういう話においては。

 というようなお話。
 むつかしい、話。とてもむつかしい話。彼女は愛情の深い人で、別に「殺しなさい」と言っているわけではない。それくらいの罪だと言っている。

 それはわからないわけではない。でも「もし」を持ちこめない・・・って思うと、理性に過ぎなくとも、死刑はイヤだ。
 「で、もし、そういう立場になったら?」

 自分でやる? それってリンチだし・・・。考えるのも怖いような話。 

 国家って、そういう人間の決められないことを決めないといけないんだ。国家って・・・人間の集まりではないんだ・・・今更ながら、そんなことを思ったり。

 
 外科医の阿川はどう思う?
 外科医の阿川は・・・・お金のやり場に困って、頭の中はいっぱいらしい。